第9話 クラスメイトの距離感
伊万里と別れた後、僕は学校に向かう伊万里と話しこんだため思ったよりも時間がかかったなぁと思いつつも友達とのメールを楽しみながら僕は登校する。
「せんぱい、学校間に合いましたか?
私は少し遅れてしまいました(泣)」
遅れてしまったのか…
間違えなく僕のせいだよな。
「ごめんね。
僕と話したせいだよね。」
「違います。
せんぱいのせいではありません。
校門前でクラスメイトに絡まれたんです。
せっかく、せんぱいと話せて楽しかったのに最悪です!!!!!!!!!!」
「お、おう。そうか」
ビックリマークの圧に少し引きながらも伊万里はモテることは理解できるので納得する。
僕との会話を楽しいと思ってくれているのか…
伊万里のようなかわいい子にそのように思われるのは純粋に嬉しい?
彼女はとてもかわいいし、
話し上手だからみんなに同じことを言っているのだろうか?
伊万里とRINEをしていると別の人からメッセージが届く。
「りゅうちゃん!登校できた?
お姉ちゃん心配で心配で」
「だれがお姉ちゃんですか!キラ先輩。
おかげさまで無事登校できました。
ありがとうございます。」
「照れない、照れないの。
今日のお昼よかったら一緒に食べない?」
今日会ったばかりだよな!?この人
距離感バグリ過ぎだろ!!
「いいですけど、キラ先輩は友達と食べなくていいんですか?」
「弟より優先するものなんてないぜ(ドヤァ)」
ドヤ顔のスタンプを貼りながらよくわからないことをのたまう先輩
「弟ではありませんが、せっかくですのでご一緒します。」
「りゅうちゃんつれなーい。でも優しいから好き!
お昼になったら下駄箱に集合ね(ニコニコ)」
やはり、この人は距離感がバグってる。
誰にでもこのような態度をとる人なのか?
合間煌という人間は天性の人たらしなのかもしれない。
そんなやり取りをしつつ教室についた。
すでにほとんどの人が登校しているようで柊さんのまわりには昨日と変わらず、
人がたむろっている。
めんどくさいと思いながらも席に着くと隣の席から声がかかる。
「白木君。おはようございます!
昨日は楽しいことを教えていただきありがとうございました。」
勘弁してくれ
あの後、柊さんの近くにいた男子たちの目が厳しかったが氷川先生たちが入ってきたことにより一度落ち着きをみせた。
「今日は委員会を決めたいと思う。
一応任意ではあるが内申点にも影響があるのでよく考えろ。」
高校にもなると部活動も委員会も強制ではなくなり、
部活動に打ち込む人,勉学に勤しむ人など様々だ。
どうせ、適当でいいか
などとふざけたことを考えていると
「私は風紀委員の担当教師をしている。
興味のあるものはよろしく頼む。」
氷川先生はイメージのままか
彼女に厳しくされるのはご褒美になるのでマッチポンプな気もするが?
「私は美化委員の担当をしています。
土日にも学校に出てもらうから大変だけどやりがいのある仕事だからぜひよろしくね。」
山田先生は美化委員らしい
花を愛でるおじいさん先生…
ありだな
そう思いながら僕は迷いなく美化委員に立候補した。
あの後、山田先生に笑顔で
「いつも,なかなか人が集まらないんだ。
だから、ありがとね。白木くん」
これが推しに認知されたってことなのか?
うん
恐れ多さと嬉しさが半々だ。
「白木くん。美化委員をやるなんて偉いね。」
「部活とかやることないか暇なだけだよ。」
「土日に登校がなければ私も白木くんと美化委員やりたかったな」
柊さんが話しかけてきたと思ったら少ししょんぼりした顔を見せてきた。
柊さんは天然
柊さんは天然
柊さんは天然
勘違いはしないぞ
「そういえば,白木くん今日は朝ギリギリだったけどなにかあったの?」
「ちょっと電車に酔ったから休んだり、
友達と会話してたから遅れただけだよ。」
理由を言うと柊さんは少しうつむいてしまった。
「なん…白……私の…あの……会って…」
「大丈夫?柊さん!」
体調が悪くなったのかと思い心配するが
「ううん、大丈夫!
それよりも白木君こそなにか辛いことがあったら相談してね。」
「う、うん」
「絶対だよ」
急に明るくなった彼女に驚いたが問題なくてよかった。
ただ,ドロドロとした何かを感じた気がした。
ーーーーーーーーーーーーー
今日はここまでです。
次回は自称お姉ちゃん合間煌との昼食から始まります。
ここからヒロイン視点を書くことは減ります。
申し訳ございません。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます