第4話マフィア
目が覚めると、病室に成瀬先生の姿はなかった。
病室にはなぜか黒猫がうろついてる。黒猫は俺が起きたことを確認するとドアの前で立ち止まり、こちらを見つめてきた。。俺はベッドから出てドアを開けてやった。すると、ついてきなとでもいうように一度俺を見て、ゆっくりと歩き出した。
病室を出ると、廊下がある。赤い床に黒の壁。病室は俺がいるところ以外にも4部屋ほどある。そして手術室、厳重管理室などと書かれた部屋を通り抜け、階段を上がる。病棟は2階。黒猫は4階まで上がると、執務室と書かれた部屋の前で止まった。
黒猫は執務室のドアを引っかいた。すると中から黒髪ボブのお姉さんが出てきた。
「おー、おつかれみーたん!こいつだね?新人さんは。」
「山野です。」
「山野くん。私は黒田。ここできみも今日から一緒に働くんだよー!ってか、みーたんはいつまでその格好でいるつもり?」
ま、まさか、
「ごめんごめんー、そこのお兄さんが驚いちゃったらどうしようって思ってなかなか戻れなかったんだよねー。私は黒猫の使い手の黒田みくる。あれがお姉ちゃん。」
「ここはどこなの?俺まだ目が覚めてから2日しかたってないし…」
「わー、まだ聞いてないのか!ここはマフィアだよー!」
え、いや、そのテンションで言われても困るし…。
「きみ白狼の使い手だって聞いてるよ!戦闘力すごいんだってね。能力初めて使ったときにネズミ殺したんだよ~!」
「いや、そんな…」
すると奥からもう一人出てきた。
「こらこら君たち、山野くんをあんまりいじらない。」
「成瀬先生ごめんなさい!」
「山野くんいらっしゃい。ここの説明だけするね。」
ここはマフィア。今俺がいる執務室には能力者だけがいて、この街を支配することを目標に仕事をしているらしい。この街には、警察とマフィア、暴力団のヴィオレンツァがいて、その三組織が対立していて、どの組織にも能力者がいる。
「警告しておくが、この女にだけは近づくな。私でも手に負えない。」
一枚の写真には、夢で見た赤い目の少女が写っていた。
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