閑話 富貴と葵
僕は
訳あって上方で育ったため、親しい者や上方の者と話すとき、それと感情が
富貴は、飛び込んできた壮大な自然の
・・・心地が良い。
富貴はここが好きだ。上方からこちらに帰ってき、馴れない空気の中、この森だけがいつだって自分を優しく包んでくれた。
この奥に一番大きくて威圧的だが優しい光を
昼寝にはとても良い場所だ。
「__っ⁉️」
その木に向かって歩いていると何かの気配を感じた。
そっと首を伸ばすとあの木の側で倒れている13、14歳の少女がいる。
気配を探ると、悲しみと怒り、絶望と決意を感じた。
若神主である富貴ならば分かる。
この子は大きい不思議な大きな
・・・このまま放って置くといけない‼️
理屈とか、そういうのではなく、体が、感じる。訴える。
気がつくと富貴は少女に駆け寄っていた。
「っ⁉️」
思った以上にあれを感じる。ビリリと腕が痛くなる。あかん。これはあかん。
富貴は少女を揺すぶるが彼女は微動だにしない。よく見ると、眠っているようだ。
幸い、今富貴は荷物を持っていない。
少女は
一番良い策は、少女を馬に乗せ、家に連れていくことだろう。
富貴は少女を背負う。結構細くて軽い。
馬に少女を先に乗せ、自分も乗る。
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