第4話 永遠の恋人

「ねぇ、私のこと好き?」

「……」


「ねぇ、ずっとこのまま二人で暮そうね」

「……」


「ねぇ、もう二度と茉奈まなと会わないでね」

「……」


「ねぇ、怒ってるの? なにも喋らないなんて……」

「……」


「ねぇ、お腹空かない? 美味しいもの食べに行こうか?」

「……」


「ねぇ、ちょっと匂うかも……。出かける前に、お風呂入ってきたら?」

「……」


「ねぇ、お風呂入るのいや? そうか。じゃ、入らなくてもいいよ。ずっと、こうしていようね。ずっとずっと……」


 ピンポーン。

 ピンポン、ピンポン、ピンポン‼

 ガシャガシャガシャ。

 バタン。


「臭っ! なにこの匂い」

「おか、あ、さん?」

聖来せいら、いるの? 無断欠勤してるんだって? 一体どうし――」

「彼がね、体調悪いみたいで看病してあげてたの。ねぇ、体が腐ってくる病気って何かな? 目玉がね、何度入れても落ちて来ちゃうの……。お母さん、治してあげて」

「ひっ――――――ぃ!」


 

           完









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