第11話

家族は相変わらず、妹のことを今のままの方がいいと言っている。


そんな訳がない。


でも、今の妹も大事だ。


両方、両方とも、大切な妹だ。


「どうしたの?お兄ちゃん?」


「・・・記憶、やっぱり思い出せそうにないか?」


「・・・っ、うん」

しまった今明らかに妹が反応していた。


「ご、ごめん。決して今の妹が嫌いとかじゃないよ。大好きだよ。ただ」


「大好き??」


「あ、うん。その大好きだし、前の妹も大好きだから、両方の記憶が混ざってくれないかな・・・と」


「・・・」

妹はフリーズしている。


そして、妹は急に俺に抱きついて。


「お兄ちゃん!!私記憶失ってない大好き!!」


「えぇー!!とええ!!」


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妹が記憶喪失になっても、俺以外の家族は誰も悲しまなかった 激 辛 @eaconnn

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