8月9日 長崎と広島
この日付で思うのは、長崎に落とされた原爆のこと。
テレビをつけて、11時2分に1分間の黙とうをした。
長崎には行ったことがない。でも広島には行ったことがある。8月6日は絶対に黙とうするけど、長崎は行ったことがないから忘れがち。
共通点は原子爆弾。
小学校5年生の夏休みに広島の原爆資料館に行ってものすごいショックを受けた。行った人はわかると思う。自分の知っている世界がくつがえされる衝撃。こんな恐ろしい爆弾がこの世に存在していて、日本はそれを二度も落とされたことを知った。
大人になってからそれを言ったことがある。すると
「小さい子供に見せるのはよくない」と言われた。その人は「辛かったでしょう」と私をいたわってくれた。とても優しい人で、確固たる考え方があることもわかって、それが間違っていないこともわかるけれど、複雑な気持ちになった。「はだしのゲン」が学校の図書室からなくなったことを、うっすらと思い出した。
低学年ならただ怖いだけかもしれないけれど、小5ならそれなりに理解できるのではないかと思う。私もショックで怖かったけれど、資料館を出た後にお小遣いを寄付したり、本を買って少しでも知ろうと努力した。
本当に怖いのは、知らなくて恐怖を勝手に作り出すこと。
怖いからと見ないように、なかったことのようにしてしまうこと。
怖かったら、知ること。
知れば、どうしたらよいのかわかる。
知っても知っても恐怖しか出てこないこともあるかもしれない。そういうことがあったら、それでも知ることを止めてはいけない。
怖くなくなるまで、知り続ける。学び続ける。答えがわからなくても、答えがないことがわかっても。
「小さな子供に見せるのはよくない」
そういう人もいると思う。怖い物を見て、それを悔やんだりする人も。小さい頃に見ない方が良い子もいるのではないかと思う。
でも、私はそうではない。言わなかったけれど、『小五の私をバカにしないで』と生意気にも思った。でも、優しさから出た言葉であることはわかっている。
間違った考え方ではない。私がそれに合わなかっただけ。
いつか、長崎に行ってみたい。
善い所も、悪いところも。ちゃんと知って、ちゃんと観たい。
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