02話 初めての魔術 ~男はスカートをめくりたい~
いよいよ、この日がやってきた。
そう生まれてから約一年、ようやく俺は世界を歩く!
前世の記憶だと赤子は生後一年ほどで歩くのを記憶していたので前々から一年経ったら歩くことを決めていた。
ちなみに俺が始めて話したときは家族やメイド達が大喜びでその日の晩のリサが作った離乳食は格別だった。
今から楽しみでよだれが止まらん...
実行の場はリビングだ、普段はご飯を食べ終わった後にリサが運ぶか、俺がハイハイで行くのどちらだが、今日の俺は一味違うぞ!
と、意気込んだ俺は朝飯後歩いた、そうただ歩いただけなのだ。
「テクトが歩いた......ぉ、お前達、今日はお祭りだーーーー」
「テクちゃんが歩いたわよ...病気じゃなくて良かったわぁ...」
「テクト様が......テクト様がぁぁぁあ......頑張りましたよぉぉぉぉ」
歩き
後から聞いたが俺は他の子供に比べ歩くのが遅かったらしい、それも半年...
それでシュタインやサリー、リサは俺が何かしらの病気を持ってるんじゃないかと心配していたらしい。
魔術がある世界だ子供の成長が早くてもおかしくない、なんか周りに変な思いをさせて申し訳ないな...
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歩けるようになると俺の活動範囲は広くなり、最近は家の
書庫での本は、最初何を書いているか分からなかったが、簡単な絵本などをリサに読んでもらううちに文字の習得に成功した。
ついに一年我慢した、魔術について触れれる!
文字が理解できるようになった俺はずっと読みたかった「魔術のすすめ」という魔書を、書庫でとって早速自室で読むことにした。
・魔術とは空気中の魔素粒子を詠唱を通し、具現化したものを指す
・規模や破壊力などを上げた分だけ必要な魔力量は大きくなり、使用した魔力量は自分の魔力総量から減らされる
・魔力総量には個人差があるが鍛えるほど大きくなる。しかし魔力総量の限界は自身の種族によって限界がある
・自身の使った魔力量が魔力総量を超えると強い眠気に襲われる
・魔術は大きく以下の六つに分かれる
「攻撃魔術」・・・対象に攻撃
「回復魔術」・・・自身や対象の修復、治癒
「防御魔術」・・・自身や味方の防御力の強化、相手からの攻撃を防ぐ
「召喚魔術」・・・ある場所にあるものを自身が指定した場所に呼び出す
「生成魔術」・・・なにかを生成する
「強化魔術」・・・自身や味方の肉体強化
以上が魔術に関しての基本事項らしい。
俺は前世で刺されて死んだし、まずは強化魔術や回復魔術を学んでいきたいな、でも男だし攻撃魔術にも憧れる...
やりたいことが多いな...
なんて考えながらページをめくっていると、
・魔式とは魔術を一から百までを式にしたもので、魔道具やマジックアイテムなどに埋め込まれ、使用される
・魔式を使うことによって誰でも魔式どおりの魔術が使える
簡単にいうと魔術のプログラム、魔術を式に表したもの。
実際は魔式を作った後に魔術ができるらしいが。
ちなみに魔道具は魔力を込めずに使用できる物、身近な物だと家の電気など。
マジックアイテムの方は魔力を込めないと使用できない物になる。
これらを総称して魔具と呼ぶそうだ。
・魔式の存在を確立したのは、魔式の父「オケケ・ケツハット」で魔式で寿命を伸ばに伸ばし、何千年も生きる魔族
・世界の魔道具の40パーセントがオケケが作った魔式からできたもの
・魔式の制作をしている者、「
魔式者は自身が制作した魔式を自身の店で売るか、
魔術組合(魔術関係を扱う世界規模の組合)に持って行き、その魔式を量産して世界中で売ってもらい、そこでの売上金の数パーセントをもらうかの二つがあるらしい。
自身の店で売る場合のメリットは売り上げのすべてを得れること。
魔術組合を通す場合のメリットは自身の魔式が世界中で売られると言うことだろう、
こう見ると魔式者になるのもなかなか良いのではないだろうか?
お金は大切だ、俺は大人になっても今の両親に養ってもらうつもりはない。
頑張って一つの魔式を制作して魔術組合で売ってもらう。
そうすることができたら継続的にお金が入ってくるようだし、将来の選択肢の一つには入りそうだ。
それに作った魔式を公開せず、対人同士の模擬戦みたいなのがあるとしたら、相手を翻弄できそうだな。
などと考えながらページを進めていくうちに魔術の発動方法が書かれたページがあった。
色々書いてあるが簡単に要約すると、魔術の発動方法は頭の中でその魔術イメージをしながら魔式を言葉に要約したものの詠唱
簡単な魔術ほど詠唱量が少なく、逆に強力な魔術を使うには長い詠唱が必要ということ、何度も使って慣れていくうちに言葉を出さず頭の中での詠唱や短縮可能ということが分かった。
言うは易し、簡単な魔術をやってみるか
一ページ目に書かれていた初心者におすすめらしい風魔術を使ってみることにした。
風ならいきなり暴発するとかもなさそうだしな。
早速、本に書かれたように右手を前に伸ばし詠唱してみる。
「風は我々に多くの
すると、手のひらから風が吹き出てきた。
風の性質を確認したいので確認で顔に向けてみる。
冷たい風だな、強さはドライヤーの弱ぐらいか?
と思った瞬間、吹き出る風が暖かくなった。
「うおっぉ」
新鮮な感覚だ、やはり魔術はイメージした通りに出せるのだろう。
てか、この風はいつまで続くんだ?これもイメージだろうか?
止まれ...止まれぇ...
などと思ったら風はやんだ。
魔術は面白いな、風魔術の使い手になったら女の子のスカートを風でめくることは可能なのだろうか?
ロマンだな...
いかん、いかん邪念が入ってしまった、今は魔術に集中と、、、
次は強い風をイメージしたいな、扇風機(強)ぐらいがいい、せっかくだし短縮の方も試してみるか。
「
先ほどと同じような風が吹き出てきた。
大事なのは扇風機のイメージだ。
イメージ、イメージ....
するとどんどん強くなっていった。
「やったぜ!」
つい声が出てしまった...
と思った瞬間風が
なぜだろう?風を止めるイメージはしてないのに?
疑問に思いつつもまた詠唱をしてみる。
「
すると、詠唱した瞬間急に体が脱力感に襲われる。
次に眠気がき、そのまま寝てしまった。
後から聞いたがその日は一日中寝てたらしい。
たった今、
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テクトが魔術を使ったその頃、魔国にてテクトの魔力を感じ取った悪魔がいた。
「この魔力...やっと肉体を得たか、5000年とは早いものだな、早々にルシファー様の
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