第一章 幼少期編

01話 新しい家族と異世界

 7人の王がそれぞれ統治する七つの大国と、その他小国に分けられた世界「リノジェクト」


 魔国VS天国&龍国の戦いから世界中を巻き込んだ「魔天聖戦」

 その決着はつかず停戦状況から早や5000年の月日が流れ、終わりなき聖戦と言われる中、一人の男が生まれてきた。男は後に伝説となる


 そうこれは聖戦の終着に奮闘する一人の男の話だ




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 意識が覚醒し、辺りを見渡すと大勢の人に囲まれていた、各々でなにか話しているが声が小さいのか、よく聞こえない




 (確かホームレスに刺されたんだっけ...ここは病院か?あれほど刺されたんだ、よほどヤバいのだろう、それにしてもなんでメイド服の人が多いんだ?)


「無事に産んでくれてありがとう!」


 色々考えてると、すぐそばの男が隣の女性に言葉を発していた。


(状況が分からない)


 すると男が俺を抱きかかえてきた。


 誰かも分からない男に抱かれるのは初めてだが、嫌な気はしない。


 男は見た感じムキムキという感じではないが、別に俺は痩せてる訳でも太ってるわけでもない、顔色変えずに持ち上げれるのは、内なる筋肉があるからだろうか?

 顔は整っている。


 すると女性の方に渡された。

 さっきは気づかなかったが美女である髪はきれいな紅色だ

 だが筋肉質で見るからに強い。


(この人たちは誰だ?まずここはどこだ?聞きたいことが多すぎるな...まずは今体に問題がないかだ)


「あっー、アぁーーウぅーーー」


 質問をしようと思い、声を出そうとすると、うまく話せない、


 (刺された影響で声帯が壊れたとか?……)


 と色々考えてるうちにその日は終わった。




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 3ヶ月がたち、分かったことが3つある。

 1つ目は俺が転生したこと。

 3ヶ月もあれば嫌でもその事実が分かってくる。


 体の方はと言うと、可も不可もない普通の赤子という感じだろう。

 歩こうと思ったら歩けるのだが流石に親に転生者とばれたくないので、ハイハイにおさめておく。

 声も出そうと思ったら出せるが出さない、これもさっきと同じ理由だ。


 普通を演じることに越したことはない。

 ちなみに俺の名前はテクトと言うらしい。




 2つ目は、どうやら俺の生まれた家はなかなかの裕福ということ。


 複数人の執事とメイドを雇っており、家も広さも尋常じゃない、ハイハイの俺じゃ周りきれないほどの広さだ。

 前世のことから裕福な家庭には良いイメージがないのだが、いまのとこ皆、優しく接してくれるし、見た目もよい。

 怖いと言ったら嘘になるがこの家庭での生活を楽しもうと思う。

 ちなみに最近の収穫はというと、両親の名前を覚えることができたことだ。

 父親の名前はというと、「シュタイン・ガランティーナ」母親の名前は「サリー・ガランティーナ」と言うらしい。

 ついでだが俺の育児係?っぽいメイドさんの名前は「リサ」と言いめちゃくちゃ美人である、髪が純白で遠目から見てもすぐ分かる。

 見てる感じだとシュタインとサリーの次にこの家での立場が偉いのだろう。


 母親だからかサリーには興奮しないのだがリサに興奮したのは秘密だ...

 俺がどこに行っても見つけてくるし、風呂に入れるのもリサの仕事らしいが、精神年齢は25を超えている。

 こんな屈辱的思いは初めてだ...




 3つ目は、転生先が異世界ということだ。


 最初は俺も理解に悩んだが、家の家具などのほとんどが魔道具というもので、スイッチなどではなく詠唱ひとつで魔道具が起動する。

 魔道具だけならまだ、納得しなかっただろうが、この間庭にエニウェアバードと言う、どこにでもいるらしい3メートルくらいの魔物が飛んできた時、リサが何か詠唱をし手のひらから炎の弾丸のようなものを飛ばして殺していた。

 周りに人は数人いたが誰もリサを咎めていなかったことから、魔術を使うことと、魔物がいることは当たり前の事実であることが分かった。


 俺はというと、初めて見た化け物にびびって、漏らしてしまった。

 俺のオシッコで汚れた服を洗うのもリサの仕事だ...

 さっきも言ったが俺の中身は25を超えている、普通にお漏らしはショックだ...




 と言った感じに今の生活には満足していて、早く年をとってこの世界を知っていきたいと思う。




 (俺の新しい人生楽しくなってきた、もう生き方で後悔したくない!俺は自由に生きるんだ!)

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