第83話:アカネの自論、美里の自論
「根本的に」
アカネが自論を展開。
「雪人くんは、真面目過ぎるから、何事に於いても、多分……」
母・美里は万年床に座り。
自論を展開するアカネは、勉強机の椅子に腰かけ。
「未成年、ってところに、
「それはあるよね」
「うん、だからもう……」
「待つしか無いよね……」
十八歳に、なるまで。
十八歳で、成人に、なるまで。
アダルト……成人になれば。
解禁される、様々な、事柄。
ヤング……未成年には、出来ない、事柄たちも。
好むか好まざるかは、別として。
酒……
たばこ……
ギャンブル……
そして、その一画を、成す。
様々な、
それらを、受け入れる事ができる、許可される。
許可・不許可。
雪人自身のリミッターとして、働くものの一つとして。
かなりの
バレなければ、良い。
とは、言えず。
「抜け道が、無い訳では、無いんだけどね……」
美里が、少し口を挟む。
「抜け道?」
アカネも、そんな抜け道があるのならば、と。
「抜け道と言うか、ある意味、真っ当な方法と言うか手段と言うか、考え方と言うか……」
「何よ、もったいぶらないでよ」
「えっとね……」
今度は、美里が娘に自論を展開する。
「端的に言えば、アカネと雪人ちゃんの
確かに。
成人向けコンテンツを、未成年である雪人が閲覧する事には重大な問題が、ある。
雪人が今、読んでいる書籍も、内容的には成人向けコンテンツにほぼ等しいながら、規制自体がかかっていないために、閲覧が可能になっている。
内容はともかく、雪人自身が閲覧する意思を持てるのは、その制約が無いからだ。
美里の推測は、雪人自身が、アカネとの
一度、雪人と、きちんと理解を整理する必要が、あるかもしれない、と。
美里もアカネも女性であるが故に、男性である雪人の深い心理を読み取る事は困難ではあるが。
同じ『人』として、『家族』として。
語り合い、解り合う必要があり、きっと、解り合える、だろう。
そう、だからこそ、その前に。
「そのためにも、先ずは、雪枝さんと……」
「だね。仲直りもして、雪人ちゃんに話す内容を
美里が前に出れば雪枝も躊躇するかもしれないが、アカネなら。
その雪枝は、と、言えば……。
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