第四章:未来への、家族計画
第38話:閑話~『A』to『B』
無事に試験に合格した雪人。
と、呑気にも居られず。
クリアしたのは『A』。
まだまだ、先は。
雪人とアカネ、二人の十六歳の誕生日を過ぎ。
そろそろ、真剣に二人の結婚と子作りについて考え始める時期。
『世間一般』で考えれば、早すぎる! と思われるが。
この
すぐにでも『孫』を欲する、百合の母二人、雪枝と美里。
それに答えようと頑張る、娘・アカネ。
ただ、息子・雪人が、奥手で純情過ぎて、アカネとの性的接触に少し躊躇。
その雪人がオオカミさんの如く積極的に成れるよう、あるいは慣れるよう。
画策する、女性陣三名。
これまでアカネと二人で寝食を共にして来たが。
寝床を分けて、一人の時間を与え。
教材を与え、一人で考える、あるいは一人で
段階的に試験を行い、雪人に積極性を付けよう!
そしてようやっと。『A』の階段をのぼった雪人。
季節は、梅雨が明け、本格的な夏が訪れる頃。
次の段階へと進むべく。
「雪人くん、はい、これ。一巻と交換ね」
『思春期レッスンA・B・C』全三巻の、二巻と三巻をアカネが雪人に渡す。
一巻は雪人が持っている。
「あ、うん。ちょっと待って」
自室の
アカネの暴走・夜這いを防止するために、雪人の部屋には鍵が設けられた。
最初は、雪人が自分で取り付けた簡易型の鍵だったが。
つい最近、母が業者に頼んで、しっかりした鍵に付け替えられている。
「これ読んで、ちゃんとお勉強、してね?」
「わ、分かってるよ……」
一巻も、導入とは言え、雪人にとってはかなり過激な内容が含まれていた。
だいたい。
なんでアニメになったら十八歳未満お断りなのに、文字書籍になったら十八歳未満オッケーに変わるのか?
不思議、不思議。
あ。逆か。原作が書籍の方で、後からアニメ化されたんだっけ。
そんな風に素朴な疑問を持ちつつも。
「はぁ……」
この本を含めて。
雪人には、フィルターフリーに設定された。いや、フィルタ設定されていないパソコンで、
では、あるが。
根が真面目で、純粋で、奥手な雪人。
『A』を終え、次は、『B』
何処まで進めるか?
母達、そしてアカネのサポートが吉と出るか凶と出るか。
果たして!?
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