第29話:ソバにある公園でハイキング?



 昼食。


 皆で外食は、久しぶり。


「何する?」

「何がいいかなぁ」

「あっさりしたものがぁ、いいかしらぁ?」

「アサリ!?」


 アカネのボケは放置して。



 幹線道路を走りながら、辺りをきょろきょろ、直接お店を探す雪枝。

 ナビを操作して、近隣のレストランやお食事処を探す雪人。

 美里は運転に集中。

 アカネは、サメを抱きしめて、ルンルン。


「ホントぉ、どこがいいかしらねぇ?」

「アカネ、食べたい物は?」

「んー……お蕎麦?」

「ソバか……」


 鶴の一声ひとこえ


 ならぬ。


 アカネの一声で。


 お蕎麦屋さん、満喫。


 ずるずる。


 うまうま。


「ごちそうさまでしたっ」


 あっさりと、昼食も終了。


 落ち着いたところで、美里が。


「とりあえず、目的のお買い物も終わったけど、午後から、どうする?」


 雪枝も。


「んー、せっかくだからぁ、どこかぁ、行きたい気も、するわねぇ~」


 と、母チーム、まだお出かけ気分。


「そうだなぁ……ゲーセンとか行ってみたい気もするけど」


 とは、アカネ意見。


「あ、そうだ!」


 何やら、思い付いた雪人。


「公園、行こう、公園」

「公園?」

「ほら、南の方にある、大きな緑地公園。子供の頃、時々行ったことあったでしょ?」

「あー、あそこかー」


 アカネも思い出し。


「もう、ずいぶん行ってないわね……」


 美里も、昔を思い出す。


「うんうん。乳母車ベビーカー押して、行った事もあったわねぇ。懐かしいわぁ……」


 いや、その記憶は無いけど、と雪人は思いながらも。


 幼稚園の頃、母達と。

 小学校低学年の頃には、アカネと二人きりで。

 たまに訪れたことがある、公園こうえん


「おっけー、じゃあ、雪人ちゃん、ナビ入れて」


「もう入れた」


 ナビ通り、美里がバンを走らせる。


 道中。


 昔に訪れた公園のスポットについて、思い出しながら話す。

 微妙に記憶が食い違っている部分もあったりはするが。

 行けばわかるよね、と。



 公園に到着し、駐車場に車を置いて、園内へ。


「よーし、先ずは、タコさん滑り台!」


 アカネの先導で、子供向けのエリアへ。


 車中、子供向けのエリアにタコの滑り台があった、なかったで盛り上がり。


 かなり広い公園内を徒歩で移動。


 天気もよく、日差しも強くなってはいるが。


 園路の脇の森の木陰が、涼しく、心地よい、まさにハイキング日和。


「ぬぉ? タコさん、無い!?」


 娘・アカネ、撃沈。


「ねー、言ったでしょ?」


 母・美里、勝利?


「んー、絶対、有ったと思ったんだけどなぁ……」


 腑に落ちない、アカネ。


「もしかしたら……反対側に、もう一箇所、子供向けのエリアがあるみたいだよ」


 と、園内の案内板を見て、雪人。


「なぬっ!?」


 ならば、と、またアカネの先導で、歩き出す四人。



 てく、てく、てく。



 道中も、所々、見覚えのある場所。


「そうそう、ここの花壇の脇のベンチで、お弁当食べたりしたよねー」


 とか。


「あ、ここ、夏になると、噴水が出て、池みたいになるんだよねー」


 とか。


「あったーーっ! タコーーーーっ!」


 目的地、到着。


 アカネの記憶通り、タコさん発見。


 滑りに行こうとするアカネを引き留めて。



 先ほどの、花壇のベンチに戻って、休憩。




 休日の、家族団らん。



 まだ、ちょっと続きます。




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次話は、作者の別作品のコラボ回につき、読み飛ばしOKです。



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