第8話 結果

僕はどうやって家に帰ってきたのだろう。

とにかく凄い体験だったのははっきりしている。



『お母さんにポーション効いたよ!顔色も良くなったし元気出たぽい』

『よかった』

『それでね。急なんだけど明後日、大浦くんの家に行ってもいい?』

『たぶん大丈夫だけどどうして?』

『直接お礼が言いたいって言ってて』

『わざわざ大丈夫だよ』

『大浦くんと大浦くんの親にもお礼が言いたいって聞かなくて』

『わかった。ちょっと聞いてみる』

『ごめんね。あと私の親に誰に貰ったか聞かれて彼氏って言っちゃって。だから大浦くんは私の彼氏って事になってる。勝手にごめん』

『全然大丈夫。花川さんはいいの?』

『私も全然大丈夫。ただの友達にポーションもらうの変だしね。仮でいいから彼氏彼女ってことで』


こうして僕に彼女(仮)ができた。


親に日曜日に彼女と彼女の親が来るけど問題ないか聞いたら、ビックリしたあと質問攻めにあった。


勝手に言っちゃっうことになったけど、説明しとかないと当日ややこしい事になりそうだから、処女とかの下りは飛ばしながら説明した。


一応、納得してくれて日曜日に僕の家に花川さん親子が来ることになった。




最近、歳のせいか更年期が来たのか疲れがとれず身体がだいぶしんどい。娘にも心配をかけてしまった。


家に帰ると娘がポーションを用意してくれていた。

友達にもらったらしい。ポーションは不味いと言われているからあまり飲みたくないがせっかく用意してくれたので口をつける。


「あっ!美味しい。身体も楽になったわ。ありがと」

「よかったー。あまり無理しないでね」

「それにしてもポーションってすごいのね」


ポーションがここまで効果あるものとは思わず、ネットで調べたら低ランクでは疲労回復は弱く、効果を実感しにくいらしい。

それとは逆に、高ランクになれば病院の点滴以上に効果を感じる。


Cランクでも最低20万円以上するらしい。それでも手に入らず転売されさ更に価格が高くなっている。


美樹みき、ちょっといい?」

「なーにお母さん」

「さっきのポーションはどうしたの?」

「えっ……」

「すごく高いやつだったんでしょ。どうやって手に入れたの」

「……彼氏にもらったの。彼氏、錬金術師だから」

「本当なの?悪い事してない?」

「してないよ。特別に貰ったんだから」


娘が嘘をついてるのは分かった。私のためとはいえ罪を犯したら償うしかない。

ただ、もし本当にもらったのだとしたら御礼をしないといけない。

確かめないと。

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