第123話 戦いの後
俺達は、あのエルフをぶっ倒したところでいつもの光で現実に戻され、何か閉会式みたいなのがあった後に、宿に帰ってきていた。
そして俺は、疲れ切った声で皆に問いかける。
「昼飯どうする?」
「「「外食行こ」」」
「賛成」
三人衆から簡潔な答えを頂いた俺は、ダンジョンウォッチで、近くの料理店を調べる。
そして3件良さそうなのを見つけた。
…………皆に聞くか。
「皆〜注目〜!」
「……何?」
「お昼はキチンと食べたい?カジュアルに食べたい?ピザ食べたい?」
「ピザで」
「ピザが良いと思いますわ!!」
「お姉ちゃんはピザの気分!!」
「僕もピザが良いかな!!」
「………よし!じゃあピザで決まりだ、行くぞ!」
そして俺達は午後1時という、ここロイナルでは丁度お昼が始まっているのであろう時間に、近くのピッツェリアに足を運ぶのだった。
★★★★
着いたな。
…………ただ混んでるみたいだな。
どうしよう…
そう思っていると…
『お客さんかい?』
『え?あっはいそうです!席余ってません?』
店員さんが話しかけてきた。
そして俺はこの機会を逃さんとばかりに聞いてみる。
すると…
『ああ、奥の方の団体用の席が空いてるよ、入るかい?』
『お願いします!!』
よし!!これで俺達はお昼難民にならずに済みそうだ。
良かった良かった!!
そう思っていると、曖昧から声をかけられた。
「何かごめん、通訳の人も集まりで行っちゃったから、君一人に会話を任せてしまった。申し訳ないよ…」
「ん?気にすんなよ、ただ駄弁ってるだけなんだからさ」
「そうそう!!面倒な事は殆ど無神に任せて、私達はピザを目一杯楽しむ事を優先してはいかがかしら!!」
「…………うん!言い方大分気に障るけど、お嬢もこう言ってるから、気にすんな!」
「…………うん、じゃあお腹も減ったし、行こうか!!」
「勿論ですわぁ〜」
そうして俺達は一足遅れて、店内に入って行くのだった。
★★★★
メニューを頼んでから10分が経過した頃、遂にピザがテーブルに運ばれて来た。
ガコン
『ではお楽しみ下さい』
そう言ってここから店員が離れていったのを合図に、俺達は感嘆の声を上げる。
「………うっそぉ、こんなにも大きい貝柱が………沢山…」
「しかもお値段超リーズナブルですわ…」
「………俺食べるわ」
そして俺は、この余りに大きいピザをちぎり、更に取って一口。
「………旨い………こんなにも肉厚なホタテの貝柱が、口の中で何かよく分からんソースと共に踊ってる」
この俺の、余りに酷い食レポを聞いて食欲が湧いてきたのか、それとも腹の空き過ぎで何聞いても腹が減ってしまうのか。
この言葉の後に、みんな獣のようにピザを取り始めた。
………旨い。
そう思っていた。
………すると何やら足音が厨房から近づいて来た。
………何だ?
そう思って振り返ると…
『ああすみませんお客様!!ブラックペッパーを忘れ……グギャ!!』
………ブラックペッパーを持ったアルバイトのマスクをした娘が、眼の前で思いっ切り転けた。
………そしてブラペがお嬢のほっぺたに直撃し…
『うわわぁ!!』
アルバイトの娘が、こちらに倒れ込んで来た。
…………そしてどう言う訳か、マスクの紐が千切れて、素顔がお見えになった。
そして俺は、持たれかけられた対価だろと思い、その顔を覗き込む。
…………そして俺は死ぬ程後悔した。
何故かって?それは…
「のじゃロリエルフ!?」
「小僧!?」
この俺に負けたばっかの…
エルフだったのだから。
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