第116話 隠し部屋

明るき奈落 3階層





俺達は、数多の蟹をぶっ潰し、この3階層まで降りてきていた。





…………のはいいんだが。




…………ここだけの話。


この階層には隠し部屋がある。


そしてそこにある宝箱にいいアイテムが入っている。


で、その宝箱、実はトラップが仕込まれていて…


開けた瞬間に5階層のボス部屋に転送される。





……………そう、早くここから出たい俺の需要に完璧に応えた素晴らしい部屋があるのだ。



この3階層に。



…………なので俺は、そこにどうやって誘導しようか頭を悩ませていた。



………どうしよ。



…………まあ、取り敢えずどんどん近づいて来てるけども)




このまま行くと次の階段に着くな。


…………境花に一芝居打つか。





「なあなあ境花さん!」


「………無駄にテンション高いわね………どうしたの?」


「あっち行かない?」


「…………ルートからはずれるのだけれど」


「まだ見ぬものが見つかるかもよ?」


「こんなに精巧な地図ができる程探索された場所にそんなとこあるわけ無いでしょ?何言ってんの?」


「まあ、騙されたと思って!!!!」


「…………まあ、あんたがそこまで言うのなら行くわ」


「ざぁーす!!!!」





そして俺達は、進路を変えて歩き始めた。



…………まあ、誘導なんだけどな。





………そして俺は、こいつらを、隠し部屋がある近くにまで歩いて来ていた。


…………一応感謝しとこ。






「さっきは無茶聞いてくれてありがと。あともう少しだね。」


「私が定めた制限時間がな」



…………よし!!!!到着!!!!





じゃあ、早速このワカメを…



引っ張る。



なるべく自然に。





そして…





ガララララ




水中洞窟の中に、隠されてた道が見つかり…



奥には一つ宝箱が見えた。




すると…





「「「「「「「「え?」」」」」」」」







…………だよなぁ。


どうやって言い訳しよ。



そう思いながら俺は、この中に入って行くのだった。








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