第97話 打ち上げはパーティー




俺は今、何故か横にいるお嬢と、不機嫌度マックスの幽霊さんと、浪江と一緒に台所に立っていた。



………まあ、台所と言うには広すぎるが。




…………ともかく!!!!俺達はこれからこのパーティーに来る奴ら分の料理を作らなければならない。


という訳で…



「おいそこに立ってる幽霊、手伝え」


「…………冗談でしょ?」




………何か反論してきた、居候の癖に。



「…………てか貴方達、幽霊がいるというのに何故か無反応なの!?」


「………まあ、このお方なら、幽霊の友達の1人?や2人位いらしても不思議じゃ無いわ」


「無神の友達でしょ?悪い人は居ないわ」



「……………こいつら幽霊何かよりよっぽど怖いよ、何でこんな奴をこんなにも信頼できるの?」


「失礼な奴だな、玉ねぎの皮を剥け」


「………マジで手伝うのね」


「たりめぇだ」




そして俺達は黙々と作業を開始する。



………しっかしこの幽霊も出会った頃より大分丸くなったな。


一緒にトランプしたからか?



………関係ないか。

















そして20分後、あらかたの料理が完成した。






ん?結構早いな、だってぇ?



そりゃそうだろ!!!!




知識のお嬢!


実技の浪江!


指示の俺!


雑用の幽霊さえいればこれぐらい余裕だぜ!!!!











「…………ものすごく失礼な念を感じたのだけれど………ねぇ、無神」





…………やべぇ、ばれてーら。



…………仕方ねぇ、話題を切り替えるか。





「……よし!!後10分しかないし!とっとと運ぼう!!!!」


「…………今回は流されてあげるわ」




ありがと。










★★★★





そして俺達は料理を運び終り、皆が集結した。



なので始めの挨拶をするため、俺は壊れかけの机の上に立ちながらマイクを持ち。


口を開いた。




…………結構色んな奴が来たな。


………魔剣師もいる。


何か怖い。


早く終わらせよ。





「いぇええええええい!!!!楽しんでるかぁあああああい!!!!」


「無神、まだ始まってすらないわよ」


「今回はぁ!!お集まり頂きありがとぅうううううううう!!!!」




俺は自慢の喉笛とスルースキルで、何とか境花の横やりをスルーし、続けた。




「この料理達はぁ!!俺と浪江とお嬢と人外で創り上げた最高傑作だぁ、存分に楽しんでくれぇ!!!!」



そしてまとめに入る。



「このパーティーは10時、後2時間後には解散となります、いくら明日がお休みと言っても、片付けの時間を考慮した場合、俺達の睡眠時間が大いにけづられるので速やかにお帰りください。以上」


「…………いきなりストン!ってならないでよ………温度差で風邪ひくわ」




そして俺は、境花の鋭い突っ込みを自慢のスルースキルで乗り越えながら机から降りた時だった。




ギシィ!!!!




もう、乗った時には限界の悲鳴をあげていた机が限界を迎えたのは。



バシィイイン!!!!





………わぁ……落ちるぅ。















………………なんちゃって。



シュタッ!!



そして一回転して着地した俺は、辺りを見回して一言。




「…………誰も心配してなかったよね?」


「何で心配して貰えると思ったの?」





正論パンチ………結構痛いな。


顎にもらったわ。












そして俺達は全力でパーティーを楽しみ…


この夜を満喫するのだった。











いやぁでもやっぱテンション上がるよね。


だってこの休みが終わったら終業式で…



夏休み突入だもん!!!!


そして研修も!!!!


楽しみ!!!!



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