第91話 ………強い


シュッタダダダダァ!




っぶな!!!!


首を若干掠めたな。


少し切り傷ができている。






…………というか今のって。



………固有スキル?








説明しよう、固有スキルというのは始崎こと聖女の《私の英雄》みたいなものだ。


そしてこれらは、職業を得た瞬間から持っている場合と、後天的に獲得するものの2種類ある。


ちなみに、この世界では固有スキルは大変珍しく、そして強いので、一つ持っているだけでギルドから引っ張りだこだ。


ちなみに、俺は一生無属性魔法しか使えないので、俺は一生使うことができない。


うらやま。





…………じゃないじゃない。


この時点で浪江に固有が生えている訳がない。



………まあ、知らんけど。




はぁ、光が黒歴史抱えて中学の話を一切原作でしなかった弊害が、ここに来て滅茶苦茶出てきたな。



…………いやまあ、俺が警戒しなかったのが悪いんだけど。




………しゃーねぇ、切り替えよう。










日ノ出浪江の覚醒スキルで蒼っぽいものと言えば一つしかない。



《彗星》。



これの厄介な所は、一回避けただけじゃ終わらないという事だ。


そう………この矢は…





シュタァアアアアアン!!!!



シュッ!






そして避けた分だけ…



バァアアアアアアアアアン!!!!




威力が向上する。






…………ッチ、避けられた時の保険みたいな効果だった癖に、ゲームじゃなくなるとここまで厄介なのか…



予想外だな。







………そして俺は、《彗星》を避けながら、また浪江が《彗星》を撃とうとしているのを目撃する。




止めるっ!!




《彗星》の対策は簡単だ。




これを撃つには多少の溜めがいる。


そこを何とか妨害しないと…






最終的に矢が増えていってじり貧である。



なので俺は白夜を放った。




チュウウウウン!!!!





………だが。





シュタッ!




…………白夜のホーミングを避けながら《彗星》を溜めてる。



…………冗談だよな?




そして…





シュタァアアアアアン!!!!





2発目到来である。



控えめに言って絶望。



そして彗星を避けながらだと、当然近距離戦は仕掛けられない。



そして白夜も避けられるとなったら…



ならば当然無属性魔法を使わないといけないのだが…



だからといって《藍色の空》を解除すれば、浪江のあのクソワープを解放することになるし…




傍観決め込んでるあの強いSの方々も解放してしまう。



…………どうしろっていうんだ…



もう終わりか?



そう思いながら………俺は一抹の希望に賭けて、身体強化を使った。




すると…







…………発動した!?


こいつ一般スキルじゃないの!?


何で!?


………まあ、いい後にしよう。



そして俺は、ステータスを開き、能力が上昇しているのかを確認した。





__________________________________________________


無神天人


レベルー64

職業ー極者


体力ー641/712

魔力ー14270/28548


攻撃ー859+1640

防御ー204+1640

魔攻ー1238+300+300+1640

魔防ー263+1640

速度ー782+260+1640

幸運ー489


スキル


《無属性魔法ー19》


派生スキル


《現剣無双ーMax》 costー10/10


世界の中心ワールドセンターー6》


《濫願の眼ー2》


__________________________________________________







よし!!!!上がってる!!!!





…………ん?待てよ?身体強化の上昇幅が上がってるのはどうして?だってぇ?



説明しよう!!



これは身体強化だけの特性なのだが…



1から100レベルの間までは、初期強化値が1ずつ増えてく。




なので無属性魔法レベル10の恩恵で上昇値+100。


そしてレベルの上昇値で+64。


あわせて基本上昇値+164。


そして最大出力で+1640。



という事だ。



………つまり。







このステータスなら、彗星を避けながら近接戦を仕掛ける余裕ができる!!



行くぞ!!!!






そうして俺は、2本に増えた彗星を避けながら、浪江に斬りかかる。





「行くぞ!!!!」


「よし!!!!来やがれっ!!!!」



ガキィイン!!!!




からの…





バチィイイイン!!!!








フフ、流石身体強化、日頃は消費が馬鹿高くて最大出力を使って無かったが…


やはりいいな、この圧倒感。


大好き。






そして俺は、圧倒的ステータス差でつばぜり合いを制し…





魔攻が馬鹿みたいに上がった白夜と…



俺の全力の斬撃が合わさり…





ブシュッ!!!!
















………ッチ!!!!避けられた!!!!


斬れたのは片腕だけだ!!!!



そしてこれだけには止まらず、死角から…




ヒュヲォオオオン!!!!





威力が馬鹿みたいに上がった彗星が襲い来る。




そして俺は、その気配を察知し、ギリギリ避けたのだが…







2発目はどう頑張っても貰うな…



…………しゃーない。




使うか…





「《大祭結界》」







俺がそう言うと…



俺の周りを漂っていた光剣が輝きながら円状に集まり…


不思議な線で繋がれて…




割りと大きな防御壁になった。


そして…





バチィイイイン!!!!



その威力のこもった彗星を、触れた瞬間掻き消す。





そして俺は、浪江に追撃を仕掛け…





「終わりだっ!!」


「………みたいだね」




ブシュッ!!!!




そして俺が浪江の首を切り落とし…



この勝負は決した。




…………しっかし使いたく無かったな、《大祭結界》。



消費MP100は多過ぎだろ。


…………はぁ。


まあ、浪江に勝てるんなら安いもんか。





そんなことを考えながら、俺は視線を辺りに移した。




「さぁ、お前らはどう調理してやろうか?」



そういいながら俺は…






今度こそ何もできない奴らを狩りに狩るのだった。












…………あっ!ちょっとそこのお前、折角だから何企んでんのか聞かせろ!!!!



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