第84話 ………行けるよね

side七瀬境花






何日か前に、私は奴から、不思議なお守りを貰っていた。


その名は《波広はこうのお守り》。


装備品らしい。


これをつけてると、通常攻撃に波広属性?とやらが乗るらしい。


だが代わりに、武器を使った攻撃には乗らないらしい。


『純粋な拳で分からせろ!!!!』


無神の言葉だ。


でまあ、そしてこの波広属性というのはクソ強8大属性の一種らしい。


何を言っているのかは分からなかったが、強いというのは分かる。


何たって


無神でもう試し撃ちはしたのだが、凄い良く飛んでビックリした。


試した所が仮想世界じゃなかったら無神は即死だっただろう。


マジで…


………………てかあいつ何でそんな事知ってるの?







………まあ、余計な詮索は止めておこう。


あいつは初めて私と会ったとき、無条件で信頼してくれたし…


そんな事を考えるのは違うだろう。



私は無神に言われた事をするだけだ。



よし!!じゃあ覚悟も決まったし…




目標地点目指しますか。




そして私は、この何か透明になれるよく分からん改造された?コートを羽織り、そそくさと進んで行くのだった。








★★★★

side無神





早速だが、今の俺の状態を一言で言い表すならばズバリ…


「疲れた」



これに尽きる。


ささっとバレないよう隠密していたってのが一番の理由だけどな。


倒すのは余裕だった。



まあ、しかし…



「Sの強いところが漁夫の利狙わなくて良かったぜ」



おかげさまで余裕で掻い潜れた。



まあ、強いところはそんな事をせずにくるっていう予想が当たったというのもあるか。


何たって有名ギルドが見に来てるからな。


よってたかって漁夫の利を狙わなくても、本当に強ければ嫌でも目立つからな。


印象をあえて悪くする必要もないし。


だから強い奴は皆魅せプに走る。



…………まあ、それは置いておくか。


取り敢えず…



「雑魚狩り………始めますか…」



そう思いながら、俺は無尽蔵乱撃を放った。



………たくっ。


囮なんてらしくないよなぁ。


はぁ。


上手くやれよ、境花。




そしてあれから10分後、無尽蔵乱撃を使用していたとき。



後ろから気配を感じた。



あり得ねぇだろとドン引きしつつ、何処が来たかな~とお気楽に振り返ったときだった。




バコォオオオン!!!!



えげつねぇ斬撃が飛んで来たのは…









…………マジで危なかったぁ。


当たるとこだったぜ。



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