第79話 2戦目からは絶望の嵐
俺はあの後この控え室に直行し、境花に肉そぼろおにぎりを届けた。
「………………めんたい高菜は?」
「肉そぼろおにぎりって美味しそうだよね!!!!」
「…………いただくわ」
「それって美味しの?」
「おいこら無神、二言目で矛盾するな」
「ってかもうすぐ始まりますけど………それ食べてる暇って……………え?」
「モグモグファ(準備完了)」
「………あのおにぎり結構デカかったよな…」
「それを一口って…」
「ンッゴックン、向かいましょう、転送部屋に」
ちなみにだが転送部屋というのは、集団対集団の場合、こんな時計でチマチマ送るのは非効率なので、部屋に電脳空間もとい仮想世界に一気に送れる機能のついた…
部屋だ。
この世界にしてはわりと普通の大きさ。
教室の2,5倍位。
…………いや充分デケぇな。
感覚麻痺してるわ…
「よし!!じゃあレッツゴー!!!!」
そうして俺らは、その光の声で重い腰を上げ、転送部屋に向かうのだった。
★★★★
2戦目の仮想空間内
到着したな。
今回は沼地か。
何気に初めてだな。
………だが今回は一瞬で終わってしまうだろう。
悲し。
「到着、か」
そして俺はそう言いながら、魔力を巡らす。
「《世界の中心》起動、詠唱開始」
『全てを砂と化す魔力の渦は、全てを無に帰す白亜の景色、今ここに、全てを打ち払う暴虐の嵐は巻き起こる!!!!《無尽蔵乱撃》!!!!』
そして突如として、空にクソデカい魔方陣が展開され、その中心から、大量のバレットという無属性魔法の基本ともいえる技が打ち出された。
さらにそのバレット達は、地面に着弾する度に、この世界基準での中規模の爆発を起こす。
そして勿論敵陣は…
ヤダァアアアア!!!!
タスケテェエエエエエ!!!!
ウソダロコノクソガァアアアアアアアアア!!!!
地獄絵図だ。
無尽蔵乱撃。
敵の数が多ければ多い程威力の上がる中盤の雑魚狩り用範囲殲滅魔法だ。
そしてその効果は、敵の数が1人増えるにつき100発発射するバレットが増えるという、おあつらえ向きの性能だ。
そして相手の数は50人弱。
発射されるバレットの数は5000発。
だが、勿論復活のある奴は生き残る。
ならばどうすればいいのか?
もう一発撃てばいい。
『全てを砂と化す魔力の渦は、全てを無に帰す白亜の景色、今ここに、全てを打ち払う暴虐の嵐が巻き起こる!!!!《無尽蔵乱撃》!!!!』
そして30秒後。
王冠を持った死神が、3回目の無尽蔵乱撃により消失し、俺達の勝ちとなった。
イェイェイ!!!!
見てるゥウウウウウ!!!!竜我さァアアアアアアアン!!!!ついでに爺も。
これが、勝利だ!!!!
……………この余った魔力どうしよ。
………………境花にあげるか。
あいつ何もしてないけど…
今の所はな。
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