第76話 浪江のお姉ちゃん



…………戻って来たか。


「ういっす、お前らお疲れ~」


「いやっ、あのリーダー、僕ら突っ立ってただけです。というかリーダー!!!!そんなに強かったんですか!?」


「弱いと思ってたの?」


「そ…そんな滅相な…」


「だよな!!」



そして俺は委員長に取り敢えず声をかけ、この場所から退散しようとした。


すると…



「ちょっと待って無神」


「ん?何だよ境花」


境花に呼び止められた。


「………どこ行くの?」


「食堂、もう昼だろ?お前の分も買ってきてやろうか?」


「めんたい高菜おにぎりと肉そぼろおにぎりお願い」


「流石の図太さだな。で?本当の用事は?」


「…………本当にこれでいいの?」



境花がとあるお守りを握りしめながら、俺にそう問いかけてきたので、俺は迷いなく返答する。








「お腹空いた」


「ふん!!」


ボゴッ!!



「ゴッフ!!」


「………信じてるから、あんたの作戦」


「お……おう……まかせとき」


「………みぞおち押さえながら言うとダサいね」


「しかも関西弁」


「だまらっしゃい」




よっと。



そして俺は立ち上がり、食堂を目指すのだった。











★★★★







着いた…が、いつも思うことがある。



この食堂広すぎだろ。


流石1地方全ての生徒を抱えることができる食堂だ。


デカさ面構えが違う。



まあ、それはそうとして早速食堂に入ると…


おかしな事が分かった。


異様に静かだったのだ。


で、何か受付らへんでデカい人だかりができている。


何だろ~って思いつつ、俺は自分とあれのおにぎりを買うために受付に近づいていったのだが…





近づく途中で、何故人だかりができているのかを理解した。








日ノ出竜我(ひので りゅうが)







浪江のお姉ちゃんであり、現剣聖であり、浪江の事を自己中だ。



そしてそれが…




浪江と向かい合っていた。



受付の…………前で…

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