第73話 喧嘩を売りに来たBクラス
何日か経った。
これにより、クラス戦前日となった。
そして俺は、いつも通りあの腑抜けたクラスメイトに、訓練もとい作戦の染み込み作業をするために、戦闘エリアに足を運んでいたのだが…
「…………向こう、空いてますよね?」
「あら、何の事かしら?私達はここを使いたいのですけど」
「………無神」ボソッ
「ステイだ光。で何の用?」
「フフっ、無駄な前座は要りませんか……率直に言います、私達とクラス戦をしてください」
「おやおや予約とは、じゃあこのクラスの一体誰をご指名で?」
「当然貴方よ、無神さん」
「…………目立ち過ぎたな…今更だけど」
ちなみに、クラス戦と言うのは、上のクラスは負けたら下のクラスに落とされるが、勝てば相手のクラスの好きな生徒を自分のクラスに迎えることができる。
そしてこいつらはどうやら俺を迎えたいらしい。
…………身の程知らずが吠えやがる。
「………どうする無神?」
「どうするもこうするも、目立ち過ぎたツケだろ、乗ってやろうぜ」
ちなみにだが、何でこんなにも俺が目立ってしまったのかというと…
こいつらに訓練をしてやってたら。
いきなり俺がクソ強いという噂が立ったんだよな。
んでその噂が尾ひれを付けながら、校内全体に広まり…
気付く頃には有名人だ。
笑えてくる。
だからいつかまあ、予約もとい喧嘩売りに来る奴がいるのは想定内だ。
想定外だったのは、尾ひれが付いてる俺の方が、今の俺より弱かったってことだが…
何だよ、尾ひれ付いてんだろ?それでたかがステータス平均1000とか舐めんな。
尾ひれ付いてる俺が弱すぎて泣けてくる。
まあ、取り敢えずそれは置いておくとして…
「あらまあ!!受けてくれるのですか!?」
「勿論、売られた喧嘩は買ってやる」
「………後悔しないで下さいよ?」
「…………うん」
そして俺がしっかり頷くのを確認したあいつらは、満足したように去って行った。
すると…
「……無神リーダー。リーダーが強いのは重々承知ですが、あいつらはB-1、Bクラスの中で最も強いクラスです。だから…その…」
「勝てるのか?と聞いているのか?」
「は…はい」
「……………はぁ、俺も舐められたもんだな」
「え?」
「あいつらとのクラス戦、お前ら初期位置から動かなくていいぞ」
「は?何故?」
「俺1人でかたずけるからな、作戦も温存したいし、これが最善だ」
「え?…いやっ、え?」
「よし!!!!そうと決まれば特訓だな委員長!!!!ちなみに、舐めたこと聞いてくれて不安ことが俺に発覚しちまった委員長は…」
「………ゴクリ」
「今日は1日、俺がつききっきりで面倒見てあげまァアアアアアアアス!!!!」
「イヤァアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」
そして俺達の作戦は、今日初めて成功したのだった。
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