第71話 訓練は、必要だろぉ?

俺達は仮想訓練場に辿り着いた。


そして俺は前野君を含む5人組を先導しながら、仮想戦闘エリアに迷いなく入った。


そしていきなり…



「「「「「すんませんしたぁ!!!!」」」」」


「おいこらまだ何も言ってないのに土下座しないでくれる?俺がさせたみたいじゃん」


いきなり土下座された。


「だってぇ、この流れで死んでも復活する仮想戦闘エリアに来たってことは、イコール調子乗ってた俺達がシメられるで満場一致でしょ!?」


「しめないよ、訓練するだけ」


「………終わった」


何を絶望してるんだこいつら?


「じゃあ始めるぞ!クラス戦に向けての訓練!」


「……………え?」


「…………俺は信じてたぜ、無神」


「黙れ掘削機」




そしてあいつらが何か言い合っている内に、このエリアの真ん中に到達した俺は言った。



「よし!!皆覚悟できてるみたいだな!!じゃあ一斉にかかってこい!!」


「………は?」


「おいおいちょっと待って下さいよ、ワンオンワンならまだしも、あの森林の5階層を突破した俺達ですよ?」


「しかもクソ強い腕輪も着けてるんですよ?」


「敗けるわけないよね」


「ああ、そうそう言い忘れてた…」


「何ですか?」


「この訓練はなぁ、腕輪位で慢心してるお前らのぉ、根性叩き直すためにやるんだよぉ!!!!」


















「え?」


ブシュッ!!!!



「や、山口ィイイイイ!!!!」


「山口が死んだ、この人でなし!!!!」


「てかやっぱりシメてるじゃん!!!!ふざけんな!!!!」


「ええ?だってクラス戦は俺が強いだけじゃ勝ちきれないし、お前らを強化するのは当然だよね」


「この嘘つきメェエエエエエエ!!!!」


ブシュッ!!!!


「前野ォオオオオオオオ!!!!」


「後、三人か…うん!今度はそちらからおいで!」


「クッソォオオオオオオオ!!!!山崎!詠唱しろ!!!!時間なら俺達二人が稼ぐ!!!!」


「絶対…生き残ろうな!」


「それ死亡フラグゥウウウウウ!!!!」



何かやかましく突撃してきたので、取り敢えず死亡フラグを立ててしまった方をブシュッする。


「狩沢ァアアアアアアア!!!!」


「えいっ」


ブシュッ!!!!


「ま…えだまで、もうお仕舞いだぁ」


「ん?あれ?詠唱しないの?」


「………させてくれるの?」


「うん!!!!」




そしていつしかのお通夜を思い出させる3分が経過し…




「グラスウィングストライクゥウウウウウ!!!!」


「ロストファイア」


「…………あ」


ジュワァ



どうやら山崎君ごと消し炭にしてしまったらしい。


めんごめんご。


そして俺は、奴らが復活した頃だと思い、戦闘エリアから出る。


すると…







「ダメだあいつ化け物妙寺園より強い」


「逃げよ?」


「止めとけブシュッられるぞ」


「そうだぞ、ブシュッっちゃうぞ★」


「……………え?」


「「「「「イギャアアアアアアアア!!!!」」」」」


「まったくもう五月蝿いなぁ、ここからはブシュッらないよ、訓練にならないからね」


「じゃ…じゃあ何を?」


「イヤーね、一人一人に覚えて欲しい作戦があるからさ、それを教え込むのと、ついでに戦闘の訓練もするよ、その作戦を体に染み込ませるためにねぇ!!!!」


「やめろぉ!!!!俺達はおでんじゃ無いぞ!!!!」


「お!いいねそれ!じゃあお前らオデンジャーズで」


「…………もうやだ」



そして俺はここからこいつらの寮の門限になるまで、こいつらをこってり絞るのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る