第67話 一番の課題、それは俺以外の奴のビルドだ

2日後



あれから俺達は更に森林の迷宮の奥にへと進んでレベルも上がってきたのだが。


いかんせんビルドが終わっているので、それを何とかしたい。


あと5日までに…………な。



なので俺は、この日曜日にとある部屋の前に来ていた。



そしてノックをする。





コンコン


ハーイ!!






ガラララララ




「あれ?後輩君じゃん!アポ無しで来るのは流石だね!」


「そんな褒めないで下さい、照れちゃうので。そしてどうも器利先輩、お久しぶりです」



そう、器利先輩の研究室だ。



「いや~最近はダンジョンウォッチのメッセージ機能でしか会話してなかったから、会えて嬉しいよ~さあ入った入った」


「じゃ、お邪魔しまーす」


「ウンウン、そこ座っといて、お茶淹れてくる」


「ああ、じゃあロックで」


「んな氷ねえよ」



そう軽口を言い合いながら、俺はお茶を淹れてる先輩に向き直り、本題に入った。



「あの~先輩。仕事って頼めます?」


「ん?ああ改造?いいよ、後輩の頼みだもん!!」


「ああ良かったです、じゃあ納期は5日後で21点の改造を依頼したいんですけど、これとこれとこれとこれとk…


「…………ちょっと待て」


「……………何ですか?」


「納期の割に多くない?」


「お願いします」


「…………まあ、間に合うとは思うよ?私って天才だから、ただちょっとプライベートが消し飛ぶというか何というか…」


「………こっち来て下さい」


「えっ?何?」


「いいから」


「………来たよ」


「ちょっと耳貸して下さい、報酬は…」


ゴニョゴニョ



「………これでどうですか?」


「…………絶対だね?」


「勿論、何ならもう用意しています」


「…………この器利海亜、私の人生をかけて必ずやり遂げると誓うよ」


「そこまでしなくて良いですけど、お願いします」


「うん!よしじゃあ今から早速とりかかるよ!!」チラッチラッ


「分かってますよ、とっとと出ていきますって」


「えへへ、悪いねぇ~、じゃあ5日後会おう」


「了解しました、じゃあ」


そう言って俺はこのまだ汚い研究室から退出した。


さあ、次の所に行かないと。


そうして俺は、とある方向に歩いて行った。





★★★★




着いた。



俺の部屋にな。



「よし、じゃあ合成しようか」



そして俺はおもむろにステータスを出し、ホームを開き、合成というボタンを押した。


そしてゲームで何度も見たあの画面が浮かび上がった。


「やっぱいつでもステータス画面で合成できるのは、このゲームの良いとこだよな」


俺はそう思いながら、ステータスのインベントリを開いて、マグロの鱗を取り出した。






ちなみにだが、合成というのはアイテムを2つ選択し、その2つを混ぜ合わせる時の繋ぎを担当する中点素材を一つ選択することで、装備やアイテムを創る機能のことだ。


そしてインベントリだが、ステータスを開けば、総重量が限界を越えるまで無限にアイテムを仕舞っておけるステータスの便利機能である。


基本的に武器もインベントリに入れておくのは常識だ。



そして俺は………






素材…………マグロの鱗、ウルフの毛皮


中点素材……ゴブリンメイジの首飾り



を選択し、合成する。


そして…



獲得………大海のネックレス(魔攻+300、詠唱時魔法威力12%up)



よし!!組み合わせは原作準拠だ!!!!!



そうと決まれば…




素材…………エンシェントトレントの炭、フォレストホークの羽


中点素材……コボルドの右靴下



これで…



獲得………樹木の骸(属性攻撃を向けられる度に速度上昇、ただし防御、魔防はどんどん下がる)




んでもって!!!!





素材…………魚人の尾びれ、マグロの尻尾


中点素材……樹木の骸




そして…



獲得………聖樹のキーホルダー(魔法を撃つ度に防御、魔防以外のステータスが1上昇する。この効果は次の日になるまで持続する)





完成!!!!


ずっと作りたかったんだよな。


このキーホルダー。


原作の評価サイトでは見向きもされてなかったけど、効果は悪く無いんだよな~。


ただMPを大事にしなきゃならないこの世界にフィットしなかったってだけで。


………あと他に見返りが余りにも少ないということもあるか。


まあ、確かにわざわざ装飾品の枠を使って入れるものじゃ無いしな~




ああ、ちなみに装備は頭胴体足靴。そして装飾品枠が3つまで装備できる。


そして同じ装備は装備できない。







「よし!!!!楽しくなってきた!!!!」






そして俺は合成が楽しくなってきてしまったせいで、このに夜更かしを決めてしまうのだった。



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