第30話 VS主人公!!!!!
ザザーン
「危っぶね!!」
「よく避けたわね、見直してあげる」
「そりゃどうも!!」
俺は境花に悪態をつきながら、後ろに飛んでビームを回避した。
しかし予想外だった。
バトロワ始まったらいつか戦うんだろうなと思っていたが甘かった。
まさか目の前にスポーンしやがるなんて、夢にも思わなかった。
そして主人公の方を見ると…
ピカーン
………主人公が輝いていた。
そして俺はこの光を知っている。
聖女の固有スキル、《私の英雄》の使用エフェクトだ。
そしてその効果はぶっ壊れの一言につきる。
どういう効果なのかというと。
まず自身に、《私の英雄》が付与された人が死ぬまで続く無敵バリアを張る。
そして付与対象のステータスが二倍になり、回復魔法の距離減衰がなくなる。
ちなみに回復魔法の距離減衰というのは、めいゆうというゲームの戦闘方法に由来している。
基本的には普通のRPGなのだが、ターンとポジションの要素が、このゲームの面白さを掻き立てている。
まずターンについてだが、最初期は1ターンは1分になっており、行動にはMP以外にも秒数を消費する必要がある。
素早さ順というのは普通のRPGだが、使う秒数によっては次のターンまで動けなかったりするのが面白い!!
そしてポジションというのは、フロント、ミドル、バックの3つに分かれており、それぞれに意味がある。
まずフロントは、相手に与えるダメージが1,2倍になる。
そしてヘイトが上昇して狙われやすくなる。
ちなみにフロントにいないと物理攻撃は行えない。
これがフロント。
で次にミドル。
これは特殊効果は何もない立ち位置だが、バフ等は隣接してないと行えないため、バッファー等は基本この位置に居る。
そして最後にバック。
この位置に居ると、基本的に攻撃されない。
もの凄くヘイトが下がるからな。
そして相手に与えるダメージが0,8倍になる。
でもってフロントへの回復魔法の回復量が二分の1になる。
これが回復魔法の距離減衰。
これがなくなるのだ。
強すぎるぞ《私の英雄》。
そしてそれが付与されたクソチートが、こちら目掛けて一直線。
もうおしまいだぁ(絶望)
「どうします?」
「迎え撃つ!!」
境花さんは殺る気満々って感じだな。
仕方ない、彼女はバッファーなので俺がフロントに行くか。
「じゃあ行ってきます」
「ん?あなたが行くの?まあいいけど、逝かないでね」
「勿論っ!!」
そして俺は、スポーンした時に持っていた鉄の剣を地面に投げ捨て駆け出した。
んでもって俺は現剣無双を展開する。
10本にまで増えた光剣が、俺の周りに浮遊する。
で、その内の2本に柄を生やし、手で持つ。
そして………
ガキーン!!!!!!!!
主人公と激突した。
ってか力つっよ!こっちも身体強化使ってるんだけどな~。
「ッ!!やるね、君!!」
「ッ!!どう、も!!」
シューーン
俺は主人公とのつばぜり合いを現剣無双を飛ばすことで制して、主人公を後ろに下がらせることに成功した。
そして俺は、今までの修行を振り返る。
まず始めに頭に出てきたのは、この現剣無双の光剣には、重さがないということである。
だが質量自体はあるので、威力がない訳ではない、問題は、つばぜり合い等の力勝負になった時、負けやすくなってしまうことと、重さがないので絶望に扱いにくかったことだ。
そして俺は考えた、どうやったら威力が出せるのかと。
俺はこの時思い出した。
F=maの公式を!!
この公式が叫んでいる!!!!
パワー=速さだということを!!!!!!
そして俺は、重さのない剣で速さを極めた。
その結果、俺の剣速はとてつもない程早くなり、代わりに他の武器を握れなくなった。
久しぶりに木刀持った時は本当に凄かった。
振ったら手の骨折れたからね。
「おりゃァアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
そして俺は回想を終え、クソ程重い代償の乗ったクソ程軽い剣で、主人公に襲いかかった。
「はっや!!」
カンキンキンカーンキンカンガキーン!!!!!!!!!!!!!!!!
ちッ!!この主人公早いとか言っておきながら、俺の両手の剣+8本の猛攻を、鉄の剣1本でしのいでやがる、この化けもんがァアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!
俺は内心ぶちギレながら、主人公に絶え間ない猛攻を浴びせる。
だが、奥の方から一筋の光が見えた。
そしてそれはどんどん近付いてくる。
そして俺は思った。これビームだって。
よけろォオオオオオ!!
ドカーン!!!!!
「だから危ないって!!」
「よく避けれるね、君」
「そりゃどうも!!」
クッソ、境花とおんなじようなこと言いやがって。
……………てか俺のバッファーは何してんの?
俺はそっと後ろを振り返る。
「……………(ボーッと)」
……………………え?
ボーッとしてらっしゃる?
いやいやまさかそんな訳ないじゃん、フロントが頑張ってるんだよ?そんな事出来る人間が居るはずが………
「……………(ボーッと)」
ブチッ
俺は怒った。
そして思った。
絶対アイツに嫌がらせしてやるって。
そして絶対にこのクソチート主人公に勝利してみせるって。
そうと決まれば………
「オラッ!!!!こっちだ主人公!!」
「え?逃げた?」
逃げたと勘違いされているが、何も問題はない。
このチートを境花の元に連れていく。
そして境花をボコボコにして貰うんだ!!
「いっそげぇ!!」
「ま、待てーーー!!」
そして俺は絶対勝利の精神で境花の元に全力疾走し、主人公との鬼ごっこが始まるのだった。
____________________________________________________
どうもラランララです
今回は皆さまへのお礼と感謝です。
5万pv達成しました。本当にありがとうございます。
週間の総合も100位、ファンタジー部門でいえば23位という身に余る光栄です。
これからも俺の無属性魔法がおかしいを楽しんでいって下さい。
最後に、★で称えるで+ボタンを三回押して下さい。
僕のモチベに直結するので
お願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます