第9話 父さん合宿 その0
5歳になった。
今日は父さんの夏休み有給休暇一日目だ。
この二年間何時も動画を見て、父さんのいうストレッチや筋トレを毎日欠かさずやり続け、俺のがたいは、ある程度良くなっていた。
服着たら隠れるから、端から見たらかなり細いもやしに見える感じだが、脱げば凄い(アウトォオオオ!!)
「今日はなにするの?父さん」
ちなみに五歳になると、戦闘園とか言う、戦闘を指導する幼稚園に通うのだが。
俺は行かせてもらえなかった。
恐らく俺が弱いからいじめられると思ったのだろう。
ありがとう父さん、俺もっと強くなるから!!!!!
「ん?ああ!聞け息子よ!!今日からは合宿だ!!!」
「合宿?何処に行くの?てか久しぶりの休みじゃん、休日はつきっきりで毎回見てくれてるんだから、今日位休んだら?」
「いや、そういう訳にもいかない、せっかくの空いた時間こそ!!!お前に使いたい」
「父さん…(感激)」
最初は調子に乗りすぎる残念な人だと思ってたけど、こんな弱い俺に、ここまで時間をかけてくれるお父さん何て、この世に何人いるだろうか。
この人の元に生まれただけで奇跡だ。
「で何処に行くの?」
「ああ!よくぞ聞いてくれた!」
俺は楽しみでウズウズする。
「行き先は、都の虚(とのうろ)だ!」
「なんだってぇええええ!」
ちなみに、都の虚というのは、俺の前世で言う京都だ。
めいゆうの世界はまんま地球だが、地名が異なる。
この今俺が住んでる前世で言う兵庫なんて御の武(ごのぶ)なんてふざけた名前だ(大好き)。
「てかなんで都の虚なの?」
「ふふぅ、それはな、そこにある(凄い)道場に、少し来ないかと言われたんだ!」
「マジかよ!!!(俺のレベルに合わせた弱めの)道場に行けるのか!!!」
あれ?でもなんで呼ばれたんだろう?
「なんで呼ばれたの?」
「ふふぅ、それはな!最初に見た戦闘動画有るだろう?」
「あるね!あのおじいちゃんの!!!」
「そうだ!よく覚えていたな!まあ、最近よくみてるからな。で、そこのチャンネル登録者数言ってみろ!」
「三人です!!!(内訳、父さんのスマホ、父さんのパソコン、新しい動画出たら見せて欲しいと頼みまくったので登録してくれた母さんのスマホ!!!)」
「そうだ!俺達しか見てない!(バッサリ)」
「(まあ、あそこは弱いもんな、父さんでも勝てるぐらいだし)」
「(なんであのチャンネル有名にならないんだろう、凄いのに)」
「そしてこの前、息子が貴方の動画に夢中です、是非実際に学びたいと、ですがここから都の虚は遠く、どうしようかと迷っているのです。と、コメントしたらな!!!」
「したらぁああああ!!!(ウズウズ)」
「合宿来る?って2秒で返信きたぁああああ!!!」
「おっシャアああああ!!」
「あらあら、近所迷惑ですよ?貴方(感じる圧力)」
「「すみません!!!」」
「う・る・さ・い(半ギレ)」
「「すみません…」」
「よろしい、後私もついていくからね、天人」
「分かった!ありがとう(満面の笑み)」
「あらあら、可愛いわぁ」
「嬉しいなぁ!(満面の笑み)」
「あ、貴方は大人だから、自分で荷物まとめてね!」
「えっ(絶望)」
「じゃあ準備しましょうか」
「はぁーい!」
そうして俺の合宿が、幕を開けようとしていた。
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