第8話 教育スタート

3歳になった。


これにより我が家では、英才教育が始まった。


「おーい天人、今日から動画見るぞー」


「はーい父さん、頑張ります!」


そして喋り方を普通にした。


何で普通にしたかって?独り言聞かれた(お察し)


「やっぱり俺の息子は賢い、俺に似たな!」


「賢いかなぁ?」


「ぐふぅ!」


母には、父は調子に乗るとうざいから、バッサリいけとの助言を頂いている。


母最高。


「ま、まあいい。とにかく、動画を見ようか。取り敢えず今日は初めてだから、剣の動かし方とか見ようか!」


「分かった!」


剣!この世界じゃ一般的だけど、俺から見たら初めて見るものだ!!しかも振り方!!楽しみ!


そして再生ボタンを父が押すと。


白髪のおじいちゃんが写っていた。


場所は道場、手に持つは竹刀、ザ、ジャパニーズ!!!


すると解説し始めた。


ふんふん成る程、ステータスというのがあるから無理な体勢でも打てるのか。


だからあんな体重の使い方をしても、体勢が崩れない。


このおじいちゃんなかなかやるぞ!!!


お!実戦だ!!!


よく見る剣道版サンドバッグが運ばれてきた、しっかり木製だ。


おぉおおお!!!


振ってる、超高速で!!!


ギリギリ捉えられないレベルじゃない!!!


おおおお!そこは振り下ろし!からの振り上げ!!!一瞬で切断されている!!!切断されている?


「凄いね!父さん!!!あの振り上げかっこ良かった!!!」


そして父さんの方を見る、もうすっげぇ凄かったから(言語能力破壊)、きっともう感激しているに違いない!!!


すると。


「えっ?あっうん、凄いな!!!」


…あれ?思ってたんと違う、拍子抜けしたような感じだ。


もしかして、このおじいちゃんですらこの世界では弱い認定なのか!?


すげぇ世界だぜめいゆう、格が違う!


「(え?マジであれ見えたの?俺の息子、凄くない?動画選び失敗したと思ったのに。自信無くしたかなって思ってたのに。)」


「父さん!!!もっと凄いの見たい!!!」


「え?あっうん、もっと凄いのな!分かった!(向上心エグいな俺の息子、決めた!こいつの教育は俺一人でやるぞ!!!)」


「息子よ」


「何?父さん」


「お前は俺の誇りだ!!!」


「えっ?あっうん、ありがとう」


「(こいつは絶対大成する!だから俺が責任を持ってやる!戦闘園には入れない!)」


「(こんなんじゃダメだな、こんな父さんに気を使われるなんて、何が主人公と一緒に冒険だ!!!甘ったれるな!今日からさらに気合い入れていくぞ!!)」


そうして今日から俺の向上心は、限界を突破した。






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る