お盆休み7話
家具屋、といっても何かを買うわけでもなくただ、害悪がいる家に帰りたくないという全員共通の意見ゆえに暇つぶしの場所として選ばれた。帰りたくないのはみんな同じ。ただ、嫌だけど帰る派と頑張って回避する派に分かれる。母は後者だ。特別何かを見るでもなく、一階から三階まで一周して店を出た。
「今どきの電子レンジって肉じゃが作れるのか、凄いねぇ…」
などと近所のおばちゃんのような口調で呟いた。その後はスーパーでお菓子を買って尽きかけの飲み物の補充した。お菓子は母が普段持ち歩いてるエコバッグがいっぱいになるまで買ってしまった。
帰宅は六時近くになって、夕飯はスーパーで買ったお弁当だった。帰宅時、父親は庭で車庫作りを進めていた。僕らの存在に気づかなくて良いよ、と思ったのに気づかれてしまった。流石に車の音には反応するか…。
「お〜おかえり〜」
と工具の音を止めて言われた。よし、逃げよう。
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