久しぶりに詠句2

このところ、俳句から少々遠ざかり気味です。

いや、俳句に飽きたわけではなく、ちょっとした心境の変化……とでもいうのでしょうか。

松山市の俳句ポストは割とちゃんと出しているのですが、三月にnoteで震災句を詠んだ際に、「被災者マウント」と揶揄されたのが、何気に堪えていたような気もします。


そんなスランプのときには、何気にカクヨムのゆるっとした空気の中で詠むのが、今の私には相応しいのかもしれません。


実は今月29日、二本松の「墓前祭」に出席してまいります。

そこで「第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト」の作品を捧げてこようと思っているのですが、その他に、当日披露の句も作りたいなあ……と。


https://kakuyomu.jp/my/works/16818093078785051542


そんなわけで、詠んでみました。

そのうち、久しぶりにnoteでも披露するかもしれませんが。


蝸牛忌かぎゅうき亀谷坂かめがいざかに息を継ぐ


これは、30日が露伴忌であることにちなみ詠んだものです。

実は幸田露伴のPNは、露伴が二本松で行倒れそうになった?ときの思い出から、考案したと伝えられています。


https://note.com/k_maru027/n/n178870d31f30?magazine_key=mb8c02dc5b778


この舞台となった亀谷坂は、二本松市内にある急坂。いや、二本松の郭内(要するに昔の城趾)に行くには、どこも急な坂を登らなければならないのですが。

そんな露伴への、オマージュ句とでもいうのでしょうか。


***


空蝉うつせみ末葉まつばの声の届かなむ


ここで言う「末葉」は、子孫のことです。29日、二本松少年隊を始め、多くの藩士らが眠る「大隣寺」(丹羽家菩提寺)で墓前祭が営まれます。

160年前の先祖等に、令和の子孫の声が届けばいいなあ……なんて、思った次第です。


***


安達野あだちのにかげろふの舞ふ昼下がり


私が二本松の句を詠むときによく登場するのが「安達野」。かげろうは初秋の季語ですが、実際の落城は秋の話なので、まあいいかな?と。

古語だと「かげろう」は、蜻蛉も意味するそうです。


ちょっと歴史的なトリビアになりますが、「とんぼ」は「前にしか進めない」ということで、よく兜の前立のモチーフなどになっている縁起物だそう。

そのイメージを借りて、これも「想像句」として詠んでみました。


2句目と3句目は、もしかしたら29日の墓前で、推敲する可能性もあり(笑)。

実際に足を運んで、イメージをすり合わせてみたいと思います。

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