雲海、炎ゆ

 雲海うんかいに浮かぶ箕輪みのわや今もなほ

 【季語】雲海(晩夏)


 明日で立秋だというのに、まだ夏の句を詠んでいます。

 パソコンが相変わらずでして、画面が見にくいのも、最近俳句から遠ざかっていた理由の一つです……。まあ、情景描写を重視する俳句の世界で、あまり生臭い話をするのも何なので、少し補足を。


 これは、現在イラストをお願いしている方が、しばらく前にTwitter(もといX)にアップされていた写真をヒントに、詠んでみた二本松の光景です。調べたら、雲海は夏の季語なんですね。そして、「箕輪」とは、下記のような意味があるのだそう。


[1] 中部地方以東で、砦(とりで)を中心に発達した村をいう。 突出した丘の周囲を取り囲んだ村落が箕の形に似ているところからいう。


 出典:コトバンク


 二本松の城門には「箕輪門」という名前がつけられています。はるか昔から、霞ヶ城は城の麓の村落を見守ってきたのでしょう。


 ついでにもう一句。


 健児けんじらの声高々とゆる庭

 【季語】炎ゆ(晩夏)


「きごさい」をつらつら眺めていて、晩夏の季語の中から印象に残った季語をピックアップしてみました。

 去年も同じような光景を詠んだ気がしますが、情景としては、ご近所の中学生の夏休み中の部活動の光景。

 根っからの文化部だったワタクシは、炎天下の校庭で部活動なんて絶対に無理ですが(苦笑)、炎天下でも部活動に励む彼らの姿を見ると、青春の一コマだなあと感じるのです。

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