まどろみ
子犬のようについてくる君
おそろいのピン
少し違う色を指し
一緒だったらいいのに、と口をとがらす
学年が違うから、と笑いながら髪をくしゃりと乱すと困った顔をするのが愛おしい
君に見せる文章のため
うんうん頭を抱えていると
こたつの暖かさにやられて
うつらうつらしている君
出てこない文字から目をそらし
柔らかいほっぺたをつついていると
足先から心まで暖かくなってしまい
私まで眠くなってくる
世界の境界線があいまいになっていき
働かない頭で
これが夢じゃなければいいのに
と哀しくなる
それすらも曖昧さにからめとられ
ゆるゆると乳白色の闇にとけていく、とらわれる
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