第67話
クリスマス、
──
「ねえねえ、
「じゃあ探偵サークルももう終わりかー」
空を見上げながら呟く秋斗に対し、春樹は目を見開き、秋斗に詰め寄った。
「なに言ってんの秋斗、俺ら三人が引き継ぎしないとダメだよ!」
秋斗と希は顔を見合わせ、「ええ……」と目を細めた。希も秋斗同様、佐伯の卒業とともに探偵サークルもなくなると思っていたのだ。元々大学公認サークルではないし、秋斗たち三人では佐伯のようななんでも屋はつとまらない。
そんな会話をしていると、探偵サークルのグループメッセージに噂の佐伯から連絡が入った。なんとも、オー・ハライ探偵事務所に来た依頼人をサークルで引き受けて欲しいと
詳しい話を聞くため、秋斗たちはお昼ごはんを食べ終わったあと、宗介の探偵事務所に向かった。
*
「急にごめんね」
申し訳なさそうに眉を八の字にした宗介。彼の横には我らが探偵サークルの会長、佐伯がいた。そして彼女たちの正面には、学ラン姿の男の子がしかめっ面でソファに座っている。
……色がないから幽霊か。
秋斗は幽霊の少年を
幽霊が
「最近依頼が立て込んでてね……
そう話す宗介の横で、佐伯は学ラン姿の男の子をじっと見つめながら口を開いた。
「最後の依頼者が幽霊ねぇ」
関心したように呟く佐伯の言葉に、春樹は目を輝かせた。
「依頼者が幽霊……! ってことは、ここにその依頼者さんいるんですか!?」
「うん、そこに座ってるよ。生前の両親に会いたいんだって」
「生前の両親……」
秋斗は思わず言葉を繰り返した。幽霊の少年は中学生くらいに見えるが、死因はなんなのだろう。
宗介が続きを話そうとするが、彼の別の依頼者が来てしまった。
話すスペースがないため、後輩三人と依頼者の幽霊は佐伯に連れられ、事務所を出て近くの公園に向かった。
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