第59話
相変わらず佐伯のネーミングセンスはひどい。ハナにいたっては、最初
三体の幽霊は佐伯の
*
ワンは秋斗たちが商学部
「希ってワンとは話せるのか?」
秋斗がワンを振り返りながら問いかけると、希は首を横に振った。
「ううん、動物はムリ。佐伯さんはいけるみたいだけどね」
――ハンドメイドサークルのブースでは二人の女性が
「探偵サークルさんの二人。改めて話を聞きたいって」
原田がそう言うと、向かって右側に座る眼鏡をかけた女性が
「
彼女が財布を
秋斗と希も簡単な自己紹介をする。
「どういう
希が早速峰岸にそう
折り畳むタイプのコンパクトな財布だ。藤色で
秋斗は自分の足元でおとなしくしている犬の幽霊ワンにさりげなく財布を見せる。ワンはきゅるんとした瞳でその財布をじっくりと観察した。
「原田さんの話だと、犯人はグレーのフード付きパーカーを着ていたそうなんですが、同じ人で間違いないですか?」
希は
「身長は私より少し高いくらいだと思います」
ワンは希たちが話をしている間に、被害者である峰岸の足元へ移動し、彼女の
秋斗と希は視線を
「ありがとうございます。財布、取り返してきますね」
希は最後にそう言って、安心させるようにやわらかく笑った。
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