いけいけ勇者様18

最上司叉

第1話

その日魔族の女はいつものようにあの方の所へ行こうとしていた。


父の書斎の前を通りかかった時誰かと父の話し声が聞こえた。


「ではそのように」


「よろしくお願いします」


「?」


私は気にもしないであの方の所へ出かけた。


家に帰ってきて私と父が席に着いた。


そしてその日の夕食が運ばれてきた。


私は疑うことも無くいつものように食べた。


そして自分の部屋に戻り異変に気づいたがもう遅かった。


「なんですの?身体が上手く動きませんわ」


ベッドに横たわる。


そして30分くらい経った頃だろうか?誰かが部屋に入ってきた。


「誰…で…すの?」


「これはこれはまだ意識がありましたか」


私のベッドに誰かが座った。


そして私を覗き込んだ。


「!!」


私は驚いた。


なんとそこにはお見合い相手がいたのだ。


「なん…です…の…?」


「まぁ良いか」


お見合い相手は私の身体を弄び始めた。


「なに…するん…です…の?」


「気持ちいいことですよ」


「貴女の気持ちも子供ができたら変わるでしょう?」


「!!」


「じょ…だんじゃ…あり…ま…さん…わ!!」


女の必死の抵抗も虚しく初めては奪われてしまった。


女は泣いている。


「そのうちあの方のことなど忘れますよ」


女は首を振る。


「気が変わった、貴女があの方を忘れると言うまでします」


そして女はいつの間にか気を失っていた。


そして朝いつものように目覚めた。


私は昨日のことは夢だったんじゃないかと藁にもすがる思いで起きた。


が夢ではなかったことを思い知らされた。


「私汚れてしまいましたわ」


女は泣き始めた。


「あの方に合わせる顔ありませんわ」


とそこにお見合い相手が朝食を持って現れた。


「おはようございます」


「…」


「まぁ良いか、これから毎晩可愛がって差し上げますから」


女は絶望に打ちひしがれた。

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