第12話 衝撃


「どういうことでしょうか」

 トバリ教官の言っていることが全く理解できなかった。いや、しようとしても頭が拒絶する。

 

 先ほどの部屋からかなり離れた位置にある会議室にいた。将官たちが自分を取り囲んで座っている。威圧的な雰囲気の中、リラさんだけが悲しい顔を見せている。その表情が胸を締め付けた。

 

「ゆっくりと話すが、突然の事で驚いているだろう。だが、受け止めて欲しい。君は今から殺戮兵機【LN903】に、脳内の記憶ごと移行される」


 僕は頭を俯き整理する。返事はしなかった。


 続けて副艦長が声を出す、「


 手が震える。

(は? 何を言っているんだ)


「自分自身はどうなってしまうのですか!」


 声が部屋に響く。


「君はその殺戮兵機自身になる。現在の姿は過去のものになる」

 、その言葉を理解するのは彼には難しかった。

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