戦国の乙女 炎の戦神との運命

第2話 運命の輪、動き出す

信長の戦場の光景から帰還した亜美は、現代の日常に戻っていた。しかし、彼女の心は戦国時代での出来事が忘れられなかった。信長の姿や彼の戦いへの情熱が頭から離れず、彼に対する興味と好奇心が日に日に募っていった。

ある日、亜美は再び神社に足を運ぶことを決める。彼女はもう一度あの世界に行きたいという想いを抱えていたのだ。しかし、神社に辿り着いたとき、今回は何も起こらなかった。

「やっぱり、あの時は夢だったのかな…？」亜美はがっかりしたように小さく呟く。

すると、不思議な声が聞こえたような気がした。彼女はその声の導かれるまま、神社の奥深くへと足を進める。そこには老婆が佇んでいた。

「お前が信長様のことを心配しているのなら、信長様と出会うべきだろう。それがお前の運命の輪を動かすだろう。」

老婆の言葉に驚く亜美だったが、彼女の心の中には確かな決意が芽生えていた。信長に会い、彼の運命に少しでも影響を与えたい――それが彼女の使命だと感じたのだ。

再び信長の世界に戻る方法を探す中、亜美は昔からの友人・光秀と再会する。彼もまた信長に仕える家臣であり、彼女の転生したことを信じてくれる唯一の存在だった。

「亜美、お前が信長様と何かしようとしているなら、俺も手伝おう。」

光秀の言葉に感謝しながら、亜美は信長に会う方法を探し始める。彼女は戦国時代の歴史や人物に精通するようになり、信長の行動や思想についても知るようになった。

そして、ついに亜美は再び神社でその門をくぐると、戦国時代の世界へと戻ることができた。彼女の運命の輪が動き出した瞬間であった。

次回：第3話「燃える情熱、乙女の決意」