第4話

オレ達が辿り着いたのは大きな都市だった。


ここに来るまでに立ち寄った村とは違い、かなり栄えている。


ここで聞き込みをしてみる事にしよう。


早速、酒場に入ったオレ達は早速情報収集を始めた。


すると、こんな噂が聞こえてきた。


何でも、この都市の近くで、若い娘が次々に行方不明になっているらしい。


更に、その近くには人身売買の組織があり、そこに連れていかれたのではないかという事だ。


よし、次はこの組織を調べよう。

それにしても、人攫いだの人身売買だの物騒な国だな…。


オレはみんなを連れて組織のアジトへと向かった。


アジトの見張りは弱く、あっさり倒す事が出来た。


オレ達が建物内に入ると、いきなり数人の男女が襲いかかってきた。


どうやら、オレ達が来ることは想定済みらしい。


だが、それも計算の内だ。

襲ってくる奴らは皆返り討ちし、さらわれた女子供を助け出した。


中には怪我をしている者もおり、すぐに治療が必要だ。

だが、医者はいないし回復魔法が使える者はいない。



ここで2つの選択肢を選ぶ事になった。


1:マリーの神聖魔法を使う。

何人かは助けられるだろうが、マリーの精神は連日のゴンスケの所業により限界に達しかけているようで、ちゃんと回復出来るか不安だ。


2:ゴンスケに食わせる。

連れて帰る人数を減らせばマリーへの負担も減り、『ゴンスケが暴走した』事にすれば街の皆も納得してくれることだろう…ただ、人としてどうなのだろうか?


なので、ここは1を選んだ。


ちなみに、この選択をした場合、マリーに嫌われてしまうかもしれないが仕方がない。


マリーは作り笑いを浮かべながら怪我人の治療にあたっていた。やはり相当堪えているようだ。


何とかしなければ…。

そんなことを考えているうちに、夜になってしまった。

オレ達はすぐに宿をとり、明日に備えて休むことにした。



翌日、オレ達は昨日救った者達と別れ、再び街の外へ出た。

そこには、先に外に出てたゴンスケの姿があった。


オレも正直ゴンスケの存在には限界に来ていた。人食うし。


しかし、オレ達の任務は『ゴンスケを無事に連れて帰る事』も含まれている…。

くそっ、一体どうすればいいんだ!?

悩んでいる間にも、ゴンスケは獣性に基づくきままな行動でオレ達を更に悩ませてくる。


オレは意を決した。



ゴンスケを殺すしかない!!

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