とくべつねんしょうくらす
オムツを無理やり破く。
――ハサミも、置いとこう。
(そう言えば、私のクラスはどこだろう)
脱水症状を起こし、自分のクラスがわからないまま帰ってきたのだ。
今破いた方のオムツは……もはや濡れていない箇所など無く、触る気になれない。
先に外した方を、ビニール袋から取り出そうとしたとき、これから当てるオムツが目についた。
これにはまだクラスが未決定だったため、送られてきたとき同様に未記載のはずだった。
だが、これにはしっかり"リサの字で"書かれていた。
『ことりようちえん
とくべつねんしょうくらす ひよこ ぐみ
はやさき ゆうこ ちゃん
25さい おんなのこ』
(……え……ひよこ……特別?)
パンフレットには、年少はたしか「すずめ組」と「つばめ組」とあったはず。
年中が「オウム組」と「ペンギン組」。年長が「はくちょう組」と「フクロウ組」。
他の学年でも「ひよこ」など聞いていない……鳥の名前というよりは、雛といった段階的なそういうものの気がする。
それに『特別年少』クラスとある。
――嫌な予感とともに、胸の辺りがまた締まるような感じがした。
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