第29話 紅先輩、もしかしていじめられてますか?その1



 ー #寮 #紅の部屋 #夜 #紅視点 ー



 俺の体はモデルとなったリエに近いから体が硬くケガをしやすい、

だからか定期的なメンテが必須となっている。


 といっても体を動かすことは嫌いではないからな、

最近は前屈をすれば地面に手が付く程度には改善されているがな。



 しかし頭だけ挿げ替えて別の素体で過ごすというのはどうも慣れないのだ。



 しかも絶対安静、俺はゲームよりも現実で暴れたいのだが・・・・・・。



 「目を開けてもいいわよ?紅」



 リエが鏡を持って話しかけてきたがこんなに大きかったか?


 いや胸ではなく体全体と称せばよいのか?


 鏡に映った俺を見て全てを理解した。



 「待てリエ!!!!!!!!


 俺の体が赤子のように小さくなっているのだが!!!!」



 「そりゃ脱走するからでしょ?


 リエは手錠とかそういうプレイは好きじゃないし」



 「圧迫目的で首に冷感タオル巻いてる奴に言われたくないのだが!!!!」



 俺の体がキキョウに支配されてリエの首絞めをした際、

彼女本来のメンヘラ属性が強く出てしまった。


 それ以降首絞めを要求されるのだが、せめて学園内では言わないでくれ。




 「ほら最近散歩部の自称ジエンドさんが紅狙ってるし、

名前を読んではいけない先生もマークきついし」



 悪の魔法使いみたいな扱いされてるぞ!リーヴェよ!!!!!




 「そこでリエは考えた!

 

 紅を拉致監禁すればリエたちの物になると!!!!!!!」



 「人権って知ってるか!!!!!!!!!!!!」



 あー、キキョウも噛んでるな。



 「大丈夫、高速圧縮転送技術の特許で紅が働かなくても生活できるから。


 むしろリエと同じ独自プログラム言語スパゲティ・コードが分かるから

百合の鳥島外から狙われやすいのも理由かな」



 理屈は分かるが俺は部屋に引きこもって

ソシャゲ周回が我慢できるタイプではない。


 位置情報ゲームならランニングついでにプレイしてるがな。



 「ここでずっとリエたちに管理されて生きるの。嬉しいでしょ?」にこり



 「善意の圧が異次元なのだが!!!!」



 なんというのか悪意なら反骨精神を発動できるのだが

善意は対応が出来ないのだ。


 俺がリーヴェや裁縫部に抵抗できないのもそのせいだ。



 しかし赤子のままでは何もできないのもじ、じじつ、なの、だがぁ!



 「り、リエぇ。と、トイレに、いきたいの、だがぁ」もじもじ



 「大丈夫、オムツ履かせてるから」



 リエ、そーゆーもんだいじゃぁ、ないの、だ。



 「くそっ、うまくたてん!やばいのだ!なんかやばいのだ!!」



 「もう助からないぞ♡」



 「だれでもよいから!へるぷみー!!!!!!!!」



 しけいせんこくじゃない、かぁ・・・・・・ああああああああああああ




 ☆☆☆


 

 ー #ナイスボート #諸事情によりカット ー



 「ん~、お漏らしの音ぉ~」


 

 「もうお嫁にいけないのだが!!!!!!!!!」



 悪魔か、リエは。



 「あー面倒だから自分でオムツ変えてね。


 今刀剣〇舞のイベントで忙しいから」



 「・・・・・・なあ俺は今赤子だよな?」


 

 「そうだけど?」



 「手が短くて届かないのだが!!!!!!!!」



 「・・・・・・おっ〇い飲む?」



 「設計ミスだろ!!!人間の体!!!!!!」



 このマッドサイエンティスト共はとりあえず倫理観無視して作って

後のことを考えもしないのだ!!!!!



 「しょうがないでちゅね~、今ぬぎぬぎさせまちゅからね」はぁはぁ



 「うぜええええええええええええええええええええええええええ」



 絶対蒼転寺遺伝子に支配されてるだろ!!!!


 確か遺伝子を高水準で補正する代わりに

思考がロリコンになるデメリットがあったか。


 いや赤子に発情するのは母性的な何かと信じたいが!!!!!



 ☆☆☆ 

 


 がちゃり、がちゃりと扉から音が鳴っている。


 勿論鍵をかけているのだがそれでも怖い、

というかお漏らしアンコールとしゃれこみたい、あと実家帰りたい。



 ──現れたにはジエンド。散歩部部長だが流石に個人寮の

アクセス権限は与えられてないはず。


 ということはピッキングなのか?



 じっとこちらを見つめて無言を貫くジエンド。


 

 そしてリエをにらみつけて防御力を下げた後、

俺の使用済みオムツを脱がし!!!

チャック付き袋に入れ!!!!

プラ容器で厳重にそれを保管したのだ!!!!



 翌日ジエンドの肌が妙につやつやしていたのだが、まさか・・・・な。



続く

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