第12話 年休300日の復讐者 その1

 ー #校舎 #スス伯爵のクラスメート視点 ー



 年休300日の復讐者



 「へぇ、今日は屋外配信なんだ」



 海外製の新型VRグラスで伯爵の動画をチェック。


 片側のみ映像が透過する眼鏡型デヴァイスは何かと便利。


 歩きスマホと違って安全だし、何より調べものをしたい時に

両手が開いているのはこちらとしても仕事がしやすい。


 でも今日は仕事をする気分じゃない。


 そんな感じ、だから屋上で生配信を見る。


 ” いつものように ” 屋上への施錠されたドアをピッキングで

こじ開けて私だけの楽園へ。



 太陽光パネルが敷き詰められていて転倒防止用のフェンスが周りを囲んだ

誰も近づかない場所。


 勿論反射で暑いけれど、まぁダイエットってことで。




☆☆☆



 ー #屋上 ー



 大体の事態は読めた、昨日伯爵がキレてたのが外の人で

接待をして許してもらうのが流れ。





 ー 掃除部 ー



 カレン 「ねぇ、この人臭い。服アイロン掛けするね」


 ハボタン 「流石に失礼ですよ、レン姉様」引き気味



 あー、1日放置されたみたいだからね。





 ー 本能寺部 ー



 スス 「要人に上げ底弁当提供するヤツがどこにいるってんですよ!!!」


 ノブナガ 「兵站へいたんの削減こそ天下統一の近道ぞ?」


 スス 「だから裏切られるんですよ!!!

    アンタの城に除草剤でも撒いてやりましょうか!!!」


 

 やっぱ伯爵も内容量削減シュリンクパッケージに怒る派?





 ー 機械部 ー

 


 リエ 「惑星コーダの守り神ッ!!!

    装狂演譜クリエールRFリフレインッ!!!


 スス 「部費で巨大ロボット作ってたんですか!!!!

    というか足ないですし!!!!!」


 キキョウ 「二足歩行の技術を開発するより、

      巨大なプロペラで疑似ドローンとして飛ばした方が早いでござるし」


 紅  「夢も希望もないな」ドン引き 


 

 キキョウ 「ちなみにパーフェクトモードのプランは巨大な剣を持たせて

      足に ” 難民キャンプ殲滅砲 ” を搭載予定でござる」




 足に武器は合理的じゃん。


 機械部にしてはまっとうな兵器を考えてる。




 ー 激辛焼きそば ー



 リエ 「メイド喫茶ってここまでするの!!!!!!」


 スス 「やるしかないでしょうに」


 紅  「実家に帰らせてくれええええええええええええええ」



 外の人の提案で激辛焼きそばを食べさせあいっこしている3人。


 というか機械部の緑髪先輩もあんなハイテンションできたんですね。




 ー 錬金術部 ー



 アヤメ 「へいらっしゃい!機械部特製の回転すし屋台!

     養殖物だがネタは新鮮だ!!!」



 カレン 「ハンバーグ寿司!!!」



 ハボタン 「チョコケーキ!!!」



 カレン 「フライドポテト!!!」



 ハボタン 「チョコケーキ!!!」



 カレン 「たまご!!!!!!!」



 ハボタン 「チョコケーキ!!!」



 カレン 「デザートにプリン!!」



 ハボタン 「チョコケーキ!!!」

 

 

 アヤメ 「ああああああああああああああああああああああああ」



 伯爵と別クラスの錬金術部は魚関係に詳しいんだっけ?


 寿司を食べてもらえなくて自分から暖簾のれんへし折ってるし。


 


 ☆☆☆



 まぁこんな感じでいつものどんちゃん騒ぎ、

あれだけの至近距離で伯爵汁を味わえば私でも騒ぎたくはなる。


 でも外の人は本心で笑っていない、まるで心に壁があるかのよう。


 彼女は散歩がしたいと言い残し ” 背中の黒羽 ” で

空を飛び何処かへ行った。



 ・・・・正直伯爵達で無理なら空飛ぶ悪魔の居場所はどこにもない。

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