第2話 掃除部とチョコケーキ工場


 ー #保健室兼錬金術部部室 #放課後 #スス社長サイド ー




 ちょっとした国際問題を起こして王都から追放された私達。


 当然元居た学園からも出ていくこととなり、通信教育も認められなかった、

・・・・なので百合の鳥島に私たちの学園を作りました。



 保健室から外に出て徒歩30秒の場所に魚の養殖場を作ることに成功、

これでも学園長は私ですので拡張も自由自在。


 

 いずれはこの養殖場もテレワーク化出来たらいいなと思い、

伯爵財閥の業務を片付けていく。




☆☆☆



 「失礼いたします。

アポイントの件で参りました掃除部副部長 ” 鬼百合  ハボタン ”です」



 「掃除部の方ですね?どうぞ。あと固っ苦しい口調は無しで構いません」



 ノックをし現れたのは緑髪の目隠れメイドさん・・・・・

写真で見るより身長というか威圧感に圧倒されますね。




 ~ 人物紹介 ~


 鬼百合 ハボタン   おにゆり はぼたん



 #人体錬成者 #ロボット #メイド #身長170cmオーバー


 #ダウナー  #武器はブラシやモップ #掃除部副部長


 #ロングレンジライフルも嗜む


 #口癖は ~っす。   #ご主人様と同い年で誕生日が遅い後輩キャラ


 #17歳   #動画投稿者  #目隠れ #バストEカップ


 #女性  #クラシカルな白黒長袖メイド服


 #背中に巨大な排熱ファンが付いた次世代機


 #主食はチョコケーキ #おやつもチョコケーキ


 #魔法も物質をチョコケーキに変える



 

 「わざわざご足労いただかなくても、

掃除部に関しては一軒家いっけんやが建つ予算を与えているはず。


 機械部と合同で開発した円盤状のお掃除ロボットのヒットをはじめ

数多くの商品を生み出した天才姉妹。


 今すぐ会社の役員に推薦したいほどの人材がハボタンさん、

そしてカレンさんなんです。



 これは社交辞令ではなく本音のほうです」



 椅子に座りながらコーヒーをすする私を見て何か感じた様子。


 私としたことがいけませんね、客人に飲み物の1つも出せないのは

社会人として、いえメイドさんには減点ポイントなんでしょうね。




 「ねえ、この部屋、汚い」



 「うわ!!!もう1人いたの!!!!!」



 ハボタンさんの影に隠れていたオレンジ髪の少女。


 一人称が俺ですがなにか・・・こう・・・覇気がない。

 


 

 ~ 人物紹介 ~



 鬼百合 カレン    おにゆり かれん


 




 #人体錬成者 #半袖白黒メイド服 #掃除部部長 #女性 #Aカップ


 #人間 #不死 #一人称は俺 #17歳 #身長168cm


 (彼女のメイン回にて詳細を公開)




 「では頼みます、レン姉様」 




 メイド服を纏ったまとったレン姉様は掃除の準備を始めています。


 虚空から掃除道具が出現する魔法・・・・・

ということは彼女が掃除部部長 鬼百合カレンで確定ですね。



 いや、掃除はの準備はしているけれど!!!!!


 ハボタンさんの腕を見ると腕輪とロープのようなものが!!!


 まさかの主従逆転お散歩プレイかと思いましたが

レンさんの性格から鑑みるに1人でいることが怖いのでしょう。





 「えっと・・・・今からこの部屋を掃除します・・・・

拒否権は・・・・・ありません。


 反論がある場合・・・・あなたに向かって殺虫スプレーを振りまきます」



 「掃除?ビジネスの話をしに来たのでしょう?」




 「分かりました・・・

害虫駆除装置ユリサンを24時間稼働させ続けます。


 許可を・・・どうか許可を・・・・」




 あーこれ拒否権ないやつだ。



 「パソコンもあるしすぐ近くで魚の養殖してるから!!!!!

スプレー系統無しでの掃除をお願い!!!!!!」



 「うん!!!!頑張るね!!!!!」



 善意100パーセントの笑顔で返されて直視ができません。



 「ありがとうございますスス様。


 レン姉様は掃除ジャンキーでして汚い部屋を見ると

強硬手段を取って奇麗にしたがる生き物なんです」




 「掃除テロリストじゃん!!!!!

よくもこんな危険人物を連れてきましたね!!!!」


 

 「やっぱこの口調慣れませんね。口調戻していいっすか?」



 「ハボタンさんも自由人だよ!!!!!!」



 こう、自分で言うのも何ですけど財閥の社長で学園長で

生徒会副会長の身分って偉い気がするんですがねぇ!!!!



☆☆☆




 「資料で送った 

”全人類主食チョコケーキ化計画 ”は御覧になったっすか?」   



 「却下に決まってるでしょうに。

ハボタンさんの魔法を行使したとしてもコストが安くなるだけ。


 町のケーキ屋さんに勝てても仮想敵であるコンビニスイーツに勝てない」



 ビジネスにおいて妥協はNG、大衆はコストパフォーマンスを求める。


 

 

 「ので実際に食べていただこうかと。


 ちなみにニャラケル様、アオイ様、キョウカ様、アヤメ様には

高評価っすよ?」




 この人有能だ!


 私以外の根回しを既に完了してる証拠として

各員の署名が書かれた紙を見せつける。



 正直敵に回したくないから工場を承認してもいい、

仮に赤字だとしても税金対策にはなる。



 私の本能が目の前の機械メイドを手放すべきではないと囁く。





 「こちらがそのチョコケーキ。さあどうぞ召し上がれっす」



 「賄賂?まあお金を出されても突っぱねるだけ、

それにこんな何の変哲もないチョコケーキで私が満足するとでも?」



 「ふっふっふ、ただのチョコケーキではありません悪代官殿。


 私の魔法はあらゆる物質からチョコケーキを作る魔法。


 ここまで言えばわかるはずっすよ?」




 あらゆる物質?じゃあきんを使ってチョコケーキを作るとでも?


 そんなことしたら大赤字のはず。


 ではなんだ?紙皿に乗せられた黒のチョコケーキをまじまじと

見つめても答えは出ない。



 そもそも暗殺用に毒を入れたケーキだって彼女は作ることができるはず。



 それに私以外の錬金術部の承認を得れたということも疑問点だ。


 例えば人間を材料に人体錬成ならぬチョコケーキ錬成をすれば

恐怖でサインをする錬金術メンバーもいるかもしれないが、

平成狂いキョウカさんはともかく他は全員武闘派な魔法の持ち主。



 「毒なんて入っていませんよ?

対スス様用の切り札、 ” アオイ様の尿道にたまった液体 ”を

チョコケーキに使用しただけっすから」



 「ふぉーゆーことははやくいいなふぁいな」


 (そういうことは早く言いなさいな)




 止められない!衛生面的に止まってくれ私の腕!フォーク!!!口!!!!


 

 

 「ろ過はしてあるっすけど純度100のアオイ様っすよ?」



 「おかわり!!!!!!!!」




 「で、契約はどうするっすか~?主導権はこちらにあるっすよ?」



 「錬金術メンバーを陥落させた方法が分かりましたよ!!


 それぞれの思い人の体液を混ぜたチョコケーキを振舞った!!!」



 「スス様のような勘のいい上司は大好きっす」



 「・・・・少し時間をくれないかしら?

出来ればあなたにも協力して欲しい。


 私の負けよ、チョコケーキ工場長」スッ



 「ご主人様が見ている前で敗北は許されない、それがメイドっす」スッ



 両手で握手を交わし早速チョコケーキ工場のプランの作成をば。




☆☆☆



 「人体錬成で作業員を確保、各員はカブトガニのようにチューブで繋がれ

唾液、汗、その他の水分を1か所に集めハボタンさんがチョコケーキ錬成。



 女性の体液入りチョコケーキとして諸外国に輸出、

その際冷凍チョコケーキに加工して出荷し賞味期限を延長。



 現状ではこれが精いっぱいですね。



 設備は我々が用意しますから、

ハボタンさんの成功報酬ロイヤリティはもたらした最終利益の3割。


 これは伯爵財閥における優秀な人材への最高金額です」




 「冷凍なら主食までとはいかずとも、

お昼に解凍を始めればおやつの時間に間に合うっすね」



 「ええ、主食がチョコケーキになるかは貴女の頑張り次第。

期待してますよ?」



 「これが噂に聞いた伯爵財閥の人たらし。


 無茶な提案を現実的解決方法で示すその頭脳で

数々の人々の脳を掌握。


 油断すると好きになっちゃいそうっすね」




 「じゃあお代わりいただけるかしら?

できれば ” ろ過 ” 前の原液が飲みたいのだけど」





 「あー今は無理っすね」




 「なら私の洗脳魔法で無理やり!!!!!」



 「スス様ー、後ろ後ろー」




 「へ?後ろ?」




 アオイご本人が腕を組んで立っていました。


 そうですよね、徒歩30秒の距離なら会話聞こえますよねー。



 

 治療魔法が必要なほど足で ” 愛の鞭 ” を受けた私は

そこで意識を失った。




 ~ 掃除部とチョコケーキ工場   完 ~


☆☆☆


 あとがき


 ” 不死な女装メイド姉様は、機械メイドと結婚したっす ”より


 鬼百合 カレン 、 鬼百合 ハボタン参戦。



 


 女体化薬を飲んだ男主人公 鬼百合レンジが

闇落ちした姿がカレンだが本作では様子がおかしい・・・・。


 ハボタンは次世代ボディを携えた最新仕様で登場。



 無尽蔵な女の子同士の百合によって発生する

エネルギーを蓄えることができる宝石

” ユリハルコン ” を狙う秘密結社黒百合。


それに対抗する株式会社白百合所属のヒーローがレンジ、ハボタンである。

  

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る