第7話「初テスト」
この学校を見ていて気付いた事がある。人間といっても人型の生き物なら同等の扱いらしい。魔族も獣族も、人間族も優秀ならば待遇されるというのは変わらないらしい。つまりどの種族にも当てはまらない俺はイレギュラーで忌み嫌われるというわけだ。
「ねぇ聞いた?今回のテストめちゃむずいっぽいよぉ」
「えぇやだぁ〜」
テストなんてものもあるのか、まぁ大賢者があるからいいか。そしてそのテストは、筆記試験だけらしい。まぁでも大丈夫だろう。多分。
ーーー試験当日
「それでは始め!」
ほう…魔術とは周囲に存在する魔素と呼ばれる気体を集め体内の魔素回路を通り魔力として体内に蓄積される。それは何故か。大賢者によると自然に魔力を回復させるためらしい。自然に魔力が回復していくのはこういった理由があったのか。
また、魔素を意図的に一点に集め、一気に放射することにより人体に悪影響を及ぼす。しかし、この影響を受けない種族がいる。それは魔族ですが。何故魔族はこの影響を受けないのか。全く魔族に有利すぎる問題だな。大賢者によると魔族は生まれた時から体の表面を魔素で覆われているため、圧縮された魔素の影響を中和できるんだって。あと35問。
ここはこうで、ここはこうらしい、流石大賢者。その中で少し気になる問題があった。
魔眼の種類を全て答えよ。また性能も答えよ。千里眼、遠くを見る事が出来る。鑑定眼、相手のステータスを確認できる。予測眼、未来を見る事が出来る。透視眼、壁の向こうを見る事が出来る。呪眼、相手に呪いを付与出来る。共有眼、特定の相手の見ているものを見る事が出来る。まるでハッキングだな、一応これで全部。それからステータスのスキルを押し、そこから魔眼という項目に行くと、スキルポイントというのを使って魔眼を解放できる。既に持っている魔眼は千里眼と鑑定眼。鑑定眼は最初に付与、巨大生物を倒して千里眼。ならば、予測眼と、共有眼にしとこう。これで、他の生徒の眼をハッキングして…ん?…大賢者持ってて良かったぁ。ほぼ落書きしか居なかった。
「そこまで!」
終わった。
「いやぁ、マジでやばいわぁ、」
「今回私補習かも…」
みんな世紀末みたいな顔してやがる。
「あんたはどうだったの?」
「俺はまぁまぁだな、ノルンこそ、どうだった?」
「私は大丈夫よ、学力ならトップだもの。それからこのあと全校集会があるわ、特別生も強制参加よ。」
「りょーかい」
ーーー集会場
「皆様!ついに今年も、全国学生武術大会の代表を決める!代表選抜大会が開かれます!参加したい方は!パーティ部門か、ソロ部門!選んでください!」
すっごくめんどくさそう、だけど、少し面白そう。ソロ部門で出てみるか。
「また!今大会の審査員は!Sランク冒険者フェンリルさんですっ!」
「俺は正直クソみたいな試合を見る気はない、それだけだ、主の勧めもあったが、少し期待している」
なんだ?あの俺っ子娘はまぁいいか。
ーーー申請受付
「あなたも出るのね、ちなみにどちらで?」
「ソロ」
「なら私達は敵同士ね」
「辞退するなら今だぞ?」
「あらぁ、それはこちらのセリフでもあるのだけれど」
次回「代表選抜」
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