綾束 乙様のお話といえば、もうとにかく甘々、溺愛、じれじれ、もだもだ、ときめき山盛り、あとなんでしょうね、もうとにかく甘いんですよ。
ただほら、創作から得られる糖分は心身に良いのでね?心の健康のためにも積極的に摂取しておきたいところ。
さて、今回のお話はすごいです。
通常(?)の綾束作品ならばカップル成立までのじれじれもだもだを楽しみつつ、容赦なく投下される甘々爆弾に砂糖を吐きまくる感じなんですけど、なんと!のっけからラブラブ夫婦の登場です!
えっ、大丈夫なの……?こんないきなり糖分を過剰に摂取して、読者の皆さん生きてられるのかしら……?などと心配になります。ええ、もちろんコメント欄は阿鼻叫喚ですね。甘い、甘すぎるぞ、この新婚夫婦、とんでもなくラブラブだぞ、と。
内容としましてはタイトルにもあります通り、魔道具師の新妻エルシャが旦那様であるジレン様にそれはそれはもうベッタベタに愛されて――って感じなんですけれども、残念ながら、ものすごく気になるところで終わっているのです!
なぜって!コンテストの関係で!そいつぁ仕方ねぇや!!
どうかどうか私に続きをお恵みください。選考に携わる方々どうかお願いしますっ!絶対面白いですからっ!
私は、この作品の筆者である綾束乙様を、『お砂糖の魔術師』と呼びたいです。
本当に。溺愛を書かせたら天下一品。それに、綾束乙様は多数の作品を書籍化されている超実力者でもあります。
その、綾束乙様の新作であるこの作品。もう、糖分が降り注ぎまくっていて読んでいて「キャー!」「ジレン様ぁぁぁ!!!」と叫ばずにはいられないです。
魔道具の修理のために、新婚の夫婦が夫の故郷である『濃界』に行くのですが、その道中のやり取り、着いてからのあれこれ、もうお砂糖たっぷりです。
何故、綾束乙様はここまでときめけるお話を書けるのか。
汚れた大人である私は、綾束乙様の作品を読むたびに、まだうら若き乙女であった少女の頃のときめきを思い出すのです。
過激な描写なんて無くたって、際どい描写が無くたって、人はこんなにもときめけるのです。
お砂糖の魔術師の魔法に、ぜひともかかってみませんか?