本棚の思い出

第24回のお題は「作る」です。12/7(土) 21~23時


 私の家には、大きな本棚とそのための部屋があった。

 小さい時はその部屋に入れてもらえなかったが、文字を読めるようになると入れるようになった。

 目に見えて、手が届く範囲の本だけを手に取れた。

 私は、ずっと部屋で本を読んでいた。

 ずっと読んでいると、私の体はどんどん大きくなり、この部屋の本を全て読んだ。

 その時に、本棚もきちんとしたルールにそって整えられていることをさとった。

 部屋にある本棚をさっと見回すと、小さい頃から今までの私が見えてくるのだ。

 この部屋の本を全て読んで、やっとわかった。

 この部屋は、両親が私のために作ってくれたものなのだ。


(264文字)

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