第5話 悪魔と戦う

翌朝食事を食べ終え出発の準備をして出掛ける


森の方に向かって歩く


「何だか森が紫色の膜に包まれてないか?」


サヤ「そうですか?」


ミヤ「何にも見えないっすけど。」


「そうか・・・気のせいか?」


森の中に入るとハルには膜が見える


「入っても大丈夫なのか?」


サヤ「大丈夫じゃないですか?前にも来てますし」


ミヤ「前にも来てるっすよ?」


2人は気にせず入ってる


「そっか。じゃあ進むか」


ハルもその中に入ってみたが何も起きなかった


「大丈夫なようだな」


慎重に進む事にしたハル


何事もなくしばらく進むと大きな館が見えてきた


「前に来た時にあんな館あったか?」


サヤ「前に来た時は無かったです」


ミヤ「何か不気味っす」


さらに近付くと・・・


「これ館っていうか城だな」


サヤ「大きさ的にお城っぽいですね」


ミヤ「誰が住んで居るんすかね」


「入ったら不味いよな?」


サヤ「当たり前です!」


男「すでに勝手に敷地内に入っているがな。よく結界を抜けてココまで来れたな人間」


姿は見えないが声だけ聞こえる


サヤ「すみません。すぐに立ち去ります」


男「すでに遅い。死んで詫びろ。」


「いきなり死んで詫びろって言われてもな」


ミヤ「どうします?」


「戦うしかないんじゃないか?」


サヤ「ですね。」


「でも、姿が見えないぞ」


男が姿を現した2メートルくらいあり体も筋肉が凄いが悪魔を名乗っているだけあり紫っぽい色をしている


男「一応死ぬ前にしご紹介をしてやろう。私は最上級悪魔のアスモデウスだ」


「俺はハルだ」


アスモデウス「お前らの名前は聞いても仕方ないぞ、すぐに死ぬのだからな」


「ああ、そうですか」


アスモデウス「ココでは魔法を封じてあるから魔法は私以外使えないぞ。」


サヤ「かなりヤバイんじゃないですか?」


ミヤ「ハルさんの魔法が無かったら・・・」


アスモデウス「かなり焦っているようだな。」


楽しそうにこちらを見ている


「魔法が使えないのか・・・厄介だな」


サヤ「なんでハル様は落ち着いているんですか!」


アスモデウス「さぁもっと焦って絶望をしろ」


サヤ「わがしが行きます!」


サヤが速攻を仕掛け、そのすぐ後ろをミヤが付いていく。


サヤが剣で押さえ付けミヤが隙をつく作戦だが剣を弾かれサヤが蹴り飛ばされ、ミヤは後ろに回りナイフで刺すが刺さらない。


アスモデウス「そんな刃物で私に傷でもつけられると思っているのか?」


ミヤも蹴り飛ばされる。


アスモデウス「何だお前は仲間がやられていても見てるだけなのか?」


ハルが二人を回収し治癒魔法を掛けてみるが魔法は使えないようだ・・・


ハルは考える・・・魔法はダメかスキルなら使えるんだよな?多分、なら使っているか。


右肩辺りを狙って試しにアイアンショットを撃ってみた


見事に撃てた!


アスモデウス「魔法は封じてあるはずだが?しかも私に傷を・・・」


アスモデウスがバリアを張った


これで魔法も物理攻撃も効かなくなる。と微笑んだ


今度はアスモデウスが色々な魔法を放つが


ハルもバリアを張っている


サヤとミヤにもバリアと結界を張ってあるが


アスモデウスの魔法で森がどんどん大破していく。


アスモデウスが治癒魔法で傷を治し


剣を出し瞬時にハルの目の前に現れハルに剣を振り下ろすと、物凄い衝撃はが出たがハルには届かなかった。


アスモデウス「なぜお前には効かない?」


「そんなのは知らん。教えるつもりもないがな。次は左肩だ」


バリアを貫通してアスモデウスに攻撃が届く


また、右肩を狙ってアイアンショットを撃つ


左肩を狙ってアイアンショットを撃つ


次は右太もも、次は左太ももを続けて撃つ


「次は胸、次は頭かどっちが良い?選ばせてやっても良いぞ」


アスモデウス「やめてくれ!!私が悪かった!!」


なぜ魔法が使えるんだ!!しかも私の肉体を貫通するだと!


こいつはホントに人間なのか?!


「仲間を傷つけられて助けてくれだと?何言っちゃっての?って言いたいけど。敷地に勝手に入ったのは俺達だからな」


具現化で身体強化を使った瞬時にアスモデウスの目の前に移動し死なないように加減して殴った。


それでも吹っ飛び顔が歪んでいる・・・


当然だが人間なら死んでいる状態だ。


「でも、仲間を傷つけた代償だ。これで許してやるよ」


アスモデウス「仲間を傷つけたのも謝る。私を従者としてお使いください」


アスモデウスを引きずって仲間の隣に放り投げる


アスモデウス「お助けください・・・」


殺されると思って半分諦めている


許してやると安心させて殺すんだろ・・・


俺も良くやっていたな・・・とアスモデウスは思っていた


エリアに具現化で治癒魔法をした


具現化で魔法を使うと魔力は減らなかった


具現化は魔法では、ないので今回使えたのだ。


アスモデウス「私まで治してくれるんですか。ありがとう御座います」


なんて心の広いお方なのだ・・・本当に助けてくれるとは。


最上級の悪魔で人間に支えるのはどうかと思うが関係ない


心底このお方に尽くし認められたい自分の存在価値を。


立ち上がり跪くアスモデウス


アスモデウス「是非、召喚の契約を・・・」


「なんでも良いけどうるさいなお前。好きにしろよ。」


アスモデウス「召喚の契約をさせていただきます。」


アスモデウスの地面の周りに紫色の魔方陣が浮かび上がり光って消えた


アスモデウス「これで召喚、従者の契約が終わりました。普通の人間ならば死んでいるはずなのですが私を圧倒する力があるので大丈夫だと確信していました。これで、いつでも私を召喚してください。」


「いつでも召喚ってお前は見た目がヤバイだろ。町中に現れたら討伐されるぞ」


アスモデウス「人間に討伐は無理だと思いますが、見た目は擬態出来るので問題ありません。」


アスモデウスは人間の美男子に擬態した。


格好は執事のような服装で似合っていて格好良い。


「何そのチート能力!美男子とか反則じゃね」


アスモデウス「これで問題はありませんか?」


「召喚って、お前はいつまで居れるんだよ?」


アスモデウス「ご主人様が望まれるだけで御座います。」


「あ、そうなの。普段はいらないから下がっていてくれる?説明が面倒だし」


アスモデウス「かしこまりました。」


アスモデウスが消える


サヤ達が気が付く


サヤ「皆さん大丈夫ですか?」


ミヤ「何とか大丈夫っす」


「終わったぞ。帰るぞ。お前らの立てるか?」


サヤ「え?帰るのですか?帰れるのです?」


ミヤ「あれ?悪魔は?」


「あぁ、倒したぞ」


サヤ「どうやって倒したのですか!魔法使えないんですよね?」


「まあ何時もの攻撃だ。あれは魔法じゃなかったからな」


ミヤ「良くわからないっすけど。よかったっす。」


サヤ「でもホントに皆、無事で良かったです。」


ミヤ「死ぬかと思ったっすよ」


サヤ「苦戦はしたのでしょ?」


「いや。いつも通りだったぞ?」


サヤ「そうですか。それでは、つまらなかったのですね」


「まぁ少しは楽しめた・・・かな」


サヤ「そうですか。少しは楽しめて良かったですね」


「で、歩けるか?」


サヤ「はい。大丈夫です。」


立ち上がって歩こうとすると倒れそうになる


「ミヤは歩けるか?」


ミヤ「大丈夫っす」


ミヤは大丈夫そうだ


サヤを背中に背負って歩き出す


サヤ「何をしてるんですか!!」


「お前歩けないだろ」


サヤ「大丈夫です。」


「ふらついて倒れそうじゃないか」


サヤ「・・・」


「もっとくっついて良いんだぞ?」


サヤ「遠慮しておきます。」


と言いつつ背中に抱き付く


サヤが耳元で


サヤ「これで良いですか?助けてくれたお礼です。特別ですからね!」


家に着き皆ベッドに倒れこむように横になる


身体強化を解き疲労感が押し寄せる


「俺も疲れたな・・・」


サヤ「今日はお疲れさまでした」


珍しくサヤから抱き付いてきた


助けられて嬉しかったのか?


だが、すぐに我に返り恥ずかしそうに離れる。


「めしでも作るか。ミヤ動けるか?」


ミヤ「はいっす。大丈夫っすよ!昼食作ってきます」


「悪いな。助かる」


サヤ「さっきの悪魔は相当ヤバかったですね。昔、上級の悪魔が現れた時には王国が討伐隊をいくつも出し全滅させて王国が数ヵ国が滅んだそうです。今回、現れたのは最上級の悪魔ですよ。」


「本人が最上級って言ってただけで下級だったんじゃないか?」


サヤ「・・・そうかもしれませんね。じゃないと、わたし達生きてないです」


「まぁ後で本人に聞いてみれば良いんじゃないか?」


サヤ「あはは。聞こうにも倒したんですよね?聞けないじゃないですか!」


「ああ、倒したが従者にしてくれって言われてな召喚の契約をしたぞ?言ってなかったか?」


サヤ「は?・・・何を言ってるんでしょ?意味が分からないんですけど・・・。本当だったらとんでもないと思います。最上級の悪魔ですよ?従者、しかも召喚の契約って出来るわけ無いじゃなですか!」


「そういうものか?」


サヤ「はい。」


「召喚アスモ」


アスモ「お呼びでしょうか?ご主人様」


「お前に聞きたいんだが本当に最上級の悪魔なのか?」


アスモ「それはもうどうでも良い事ですが最上級です」


「だってよサヤ」


サヤ「・・・ぎゃーーーー!!」


ハルに抱き付き後ろに隠れる


「うるさいなお前」


「悪いな。下がって良いぞ。アスモ」


アスモ「かしこまりました。」


アスモが消える


「ほら、居なくなったぞ。落ち着けサヤ」


サヤ「・・・最上級の悪魔を呼び出せるんですね・・・おかしいです。異常です。規格外です。変態です。」


「最後のおかしいだろ!変態って何でだよ。」


ミヤ「どうしたんすか?二人でじゃれ合いすぎっすよ」


サヤ「じゃれ合ってないですよ。バカねこ」


ミヤ「まあ、仲良くしてくださいよ」


サヤ「悪魔が出たんですよ」


ミヤ「知ってますよ?」


サヤ「今、ココに出たんです。バカねこ」


ミヤ「まじっすか?!大丈夫っすか。サヤ」


サヤ「ハル様が召喚したんです!」


ミヤ「悪魔を召喚とか格好いいっすね!出来たら凄いっす」


「多分安全だから召喚しても大丈夫だろ?暴れだしても倒せるしな。色々な便利そうだぞ」


ミヤ「早く見たいっす」


サヤ「何バカな事を言ってるのですか!バカねこ」


「召喚アスモ」


アスモ「お呼びでしょうか?ご主人様」


サヤ「な、な、何で召喚するんですか!」


ミヤ「ホントに召喚出来るっすね。驚きっす。でも、さっきと顔も体型が違うっすよ」


「擬態だってよ。」


サヤ「・・召喚は良いとして・・・この威圧を何とかしてください!」


アスモ「失礼しました。」


サヤ「・・・楽になりました。」


「何かあったのか?」


サヤ「あの威圧に何とも思わなかったんですか!鈍感なのですね。ハル様は」


ミヤ「あの威圧はキツかったっすね・・・」


アスモ「威圧は抑え気味でしたので大丈夫かと思っていました。すみません。」


「お前は外の隣に部屋があるそこを使ってくれ」


アスモ「お側にいて宜しいのでしょうか?」


「ああ、許す。3人の暮らしの邪魔はするなよ。」


アスモ「かしこまりました。」


「じゃあ昼食を食べたら皆で町に行くか!」


サヤ「わたしはムリです。そんな元気は残っていません。」


ミヤ「夕食の用意をしておくっすよ。美男子のお二人で行ってきてくださいっす。お似合いです」


「何を言ってるんだか。」


サヤ「そこ!何照れているんですか!!」


思わず悪魔に突っ込みを入れてしまった。焦るサヤ


アスモ「ご主人様とお似合いと言われてつい。」


照れるアスモ


「お前、大丈夫か?」


アスモ「だ、大丈夫で御座います。」


「じゃあ、行ってくるな」


アスモと2人で町に買い物に行く

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