懐を痛めなくても可能な被災地支援「ふるさと納税」
昨日1月1日に発生した能登半島大地震。
京都でも長く揺れました。
その時の鷲生が何をやっていたかといいますと。
机に向かって確定申告(更正の請求)の書類を作っていたのです。
(イスに座ったまま一番下の引き出しから過去の書類を取り出そうとしたときに揺れ始めて、最初はイスにガタがきたのかとおもいました)。
ちょうど税金関係の作業中だったので、思いついたことを今回書こうかと思います。
鷲生は実家が神戸で阪神淡路大震災で被災しています。
その後も東日本大震災など起こりました。
今の日本には、ご自身やゆかりのある人が被災した経験がある人も多いかと思います。
で。
被災した地域に必要かつ最も無難な支援が「おカネ」であることをご存じの方も多いでしょう。
募金できる人はもちろんそれで。
ただ、自分の懐を痛めて出せる金額も限度がありますし、そもそもない袖は振れないという方もいらっしゃるかもしれません。
ならば。「ふるさと納税」はいかがでしょう?(と、税金関係の書類作成中の鷲生は思いました)※1。
制度の本体部分では、「ふるさと納税」をした場合の負担額は2000円です。そして、お米やお水などの返礼品があれば、2000円の負担以上に得になります。
(鷲生はFPの資格を持っているので、そんなに間違った説明はしないと思います)。
「ふるさと納税」とは、地方で生まれた若者が都会に出てしまって都会で税を納めるために、地方に税収が入らないことから生まれた制度であり、納税というネーミングですが、正確には「寄付」です。
地方の自治体(別に自分が生まれ育った場所でなくてもOK)に寄付をすると、その分、所得税と住民税が安くなります(2000円だけは負担する必要があります)。
たとえば、地方の自治体に3万円ふるさと納税すると、2000円を引いた28000円の所得税・住民税が安くなり、持ち出し分は2000円です。
とある自治体に寄付した分、居住している自治体の住民税が安くなるところに注目すると、居住している都会に納めている住民税を、別の地方の自治体に対して納めているかのような結果になります(「ふるさと納税」というネーミングになるわけですね)。
以上が制度の本体で、この段階では2000円持ち出しています。
しかし、おまけというか「ふるさと納税」をすれば寄付をした自治体から「ウチに寄付してくれてありがとう!」という意味でお礼品が貰えます。
鷲生はふだんお米や水など「生活に使う品」で「重くてスーパーから持ち帰りづらい」ものを「ふるさと納税」のお礼品として手に入れています。
お米は鷲生の近くのスーパーで5kg2000円ほど。
ですから。どこかの自治体から5㎏のお米をお礼に貰えば、制度本体の2000円の負担分はチャラになります。
それ以上にお礼品を貰えるので、むしろお得になっています。
このように地方自治体の財源確保だったり、家庭の節約術だったりする「ふるさと納税」ですが。
被災地支援にも活用されています。
制度ができた当初は想定していなかったそうで、Wikipedia「ふるさと納税」の項目の中の「想定外の用途と影響」のところに東日本大震災での事例が述べられています。※2
ただ、鷲生が気になったのは、お金は被災した自治体に送れるとして。
返礼品のためにその自治体にご負担をかけてしまうのではないかということ。
これについても対策があって。
まず、返礼品不要で寄付(ふるさと納税)できるそうです(※3)。
また、受け付ける事務作業などを、他の無事だった自治体が代理して行うこともあるようです(※4)。
これらの点については、鷲生も実際にやってみた経験がないので、正確なことが言えませんし、常にある制度でもないようです。
今回の地震についてこれらの仕組が設けられましたら、またこの日記で取り上げようと思います。
ふるさと納税一般の注意点としては。
「寄付したので税金安くしてください」と納税者の方で手続きしないとイケマセン。
でないと、税金は安くならず、普通の寄付になってしまいます。
手続きの原則は確定申告ですが、ワンストップで手軽にできる特例もあります。
(上述の例で言うと30000円寄付しても、手続きしないと28000円戻ってきません)。
それからもともと納税していない人にはご縁の無い制度です。
納税しなくてもいい扶養の範囲でパートしている女性などですね。
夫が納税しているなら、夫の名義で「ふるさと納税」することは可能です。
あと、無制限ではなく、上限があります。
これは年収や家族構成などで決まっています。
次に述べるサイトである程度シミュレーションできることもあります。
「ふるさと納税」について知りたい場合、総務省のウェブサイトの他、民間の「ふるさと納税」サイトが分かりやすいです。
民間の「ふるさと納税」サイトというのは、まあ、ぶっちゃけ良くも悪くも返礼品の並んだネットショッピングサイトのようなものです。
「ウチのサイトを通じてふるさと納税してね~」と呼びかけたいので、制度の説明も分かりやすく、かみ砕いた内容になっているかと思います。
こういう民間サイトで返礼品を選び、その返礼品を出している自治体への寄付をサイトで行うことができます。
鷲生は「さとふる」というところを使っています。
鷲生は今まで北海道や東北のお米、九州の水などを選んできましたが。
今年は今回被災した地域から寄付先を選ぼうかと思い始めています。
今回説明したように、「ふるさと納税」は、普段おさめている税の納付先をつけかえるようなものです。
2000円分のお礼品を貰えば懐を痛めることなく、被災地支援ができます(そのように利用されてきた事例もあります)。
一度、民間のサイトにクレカ情報とか登録しておくと、(良くも悪くも)その後もネットショッピング感覚でお礼品がゲットできます。
息の長い被災地支援に使ってもいいし、その必要が薄れれば他の地方の特産品を貰ってもいいですし、これを機会にまだやったことのない人は取り組んでみられてはいかがでしょう?
*****
※1 総務省 ふるさと納税ポータルサイト
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/080430_2_kojin.html
制度の理念などはコチラ↓
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/policy/
※2Wikipedia「ふるさと納税」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B5%E3%82%8B%E3%81%95%E3%81%A8%E7%B4%8D%E7%A8%8E
※3 一例として民間サイトの「さとふる」のWebサイトを挙げておきます。
「さとふる ふるさと納税 災害支援寄付」
https://www.satofull.jp/oenkifu/oenkifu.php
※4 茨城県(という自治体)が、県内の取手市の代理をしたという事例が見つかりました。
茨城県「茨城県では、令和5年梅雨前線による大雨及び台風第2号により甚大な被害を受けた取手市に対して、ふるさと納税の代理寄附を通じた支援を6月7日から開始しました」。
https://www.pref.ibaraki.jp/somu/zeimu/kikaku/kifukin/r5taifu-toride.html
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