【和風F】「異界へのまなざし」展に行ってきました!
近くに行く用事があり、しかもそれが予想よりも早く終わったため、京都文化博物館の「異界へのまなざし」展に行ってきました!(※1)
幽霊の絵や、百鬼夜行絵巻、占いや魔よけの道具などがたくさんありました。
これ、「あやかし」が登場する和風ファンタジーを書く方にはすごく面白いんじゃないでしょうか。鷲生も興味深く拝見しましたよ!
源頼光の土蜘蛛退治の絵巻物は、描かれたのは後世ですが、近代以前の「平安時代のイメージ」が絵で見て分かりました。
屋敷に火をかけるのですが、炎と煙が渦巻く描写が印象的でした。平安ファンタジー小説を書く参考になりそうです。
百鬼夜行絵巻はユーモラスですね。
今の漫画と同じような表現があったりします。
あ、漫画と言えば今市子さんの『百鬼夜行抄』も面白いですね(ただ、最近の巻は話がややこしすぎて意味がよく分からないのですが……)。
魔よけのグッズもあります。
今は京都でもなかなか見かけませんが「鐘馗」さんがありました。
若い頃、同志社大学の新町キャンパスの近くの民家で見かけたような記憶があります。
今回の展示の説明によれば、「鐘馗は災厄を払う。その災厄が近隣に行くかもしれないので、ご近所さんに話を通しておかなければならない」という趣旨の文章がありました。細心の注意が必要だったそうです。
「刀禁呪」という書面がありました。
いきなり清書したのではなく、下書きも残っていて並んで展示されていました。
たしかに下書きの方が雑な字でしたよw
他にも「易占道具」がひとまとめに展示されていました。
筮竹・算木・方位針・賽子とかですね。
陰陽道を引き継いだ大國家に伝わるもので、周囲の求めに応じて実際に使っていたようですが、昭和に入ってひとまとめにして仕舞いこまれてしまったそうです。
少し離れた場所には明治に入って、「”あやかし”は世を乱すから、占いの類をするな」と命じた京都府の文書も展示されていました。
(「布告留『妖怪の言を以って諸人を狂惑しそれを渡世とするものあり」)
復元されたものですが「六壬式盤」もありました。
四角い台座に八卦など、丸い台座に北斗七星を中心に十二天将などを記したもの……という説明でいいでしょうか……。
Wikipedia「六壬神課」の項目に述べられている「天地盤」のことのようです。
Wikipediaから引用しておきます(※2)。
「六壬神課は天地盤の作成に式盤を使用することがあり『式占』(しきせん)の1種である。(中略)
式占で使用する式盤は、天盤と呼ばれる円形の盤と地盤と呼ばれる方形の盤を組み合わせたもので、円形の天盤が回転する構造となっている。天盤が円く地盤が方形なのは、中国で生まれた天円地方の考えに則っているからである。(中略)
六壬神課の式盤では、地盤に十干、十二支、四隅の門とそれに対応する八卦、二十八宿などが、天盤には西洋占星術の黄道十二宮と対応する十二神、十二天将などが記載されている。天盤の十二神のなかで太陽が位置するサン・サインに対応する月将の神を地盤の時刻の十二支に合わせることで、六壬神課の天地盤が得られる。」
それから「元三大師像」の鬼の図がユーモラスというか面白かったですw(※3)
あと、平安時代に登場する魔よけの「薬玉」「天児」もありました。
全体に京都府が所蔵していたもので構成されている展示のようです。
(そのせいか入場料も500円で済みましたw それから無料でもらえるパンフレットがカラー写真が多くて豪華な感じですw※4)
鷲生は今回、用事ののついでに慌ただしく見て回ったので、会期中にもう一回行ってみたいですね。
そうそう、会場には小説『京都府警あやかし課の事件簿』の表紙パネルと原作者様の肉筆サインがありましたよw(※5)
会期は1月8日まで。
年末年始は休館しますが、「あやかし」が登場する小説を書く方で都合の付く方はぜひ足を運んでみられるといいのではないかと思いますよ!
*****
※1 京都文化博物館「異界へのまなざし あやかしと魔よけの世界」
https://www.bunpaku.or.jp/exhi_sogo_post/20231125-20240108/
※2 Wikipedia「六壬神課」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AD%E5%A3%AC%E7%A5%9E%E8%AA%B2
※3 「そうだ、京都行こう」「鬼の姿で疫病を滅する! “最強”の「角大師護符」とは?」
https://souda-kyoto.jp/blog/00958.html
※4 鷲生のX(旧Twitter)にパンフレットの写真を掲載しております。
https://twitter.com/washu72802210/status/1735591602406752474/photo
※5 天花寺さやか『京都府警あやかし課の事件簿』
https://www.php.co.jp/kyotoayakashi/
↑この出版社(PHP研究所)のサイトによると「京都本大賞」を受賞されたのだとか。
鷲生の京都を舞台にした作品も、いつか受賞で来たらええなあ~と夢想しておりますw その拙作はコチラ↓
「京都市左京区下鴨女子寮へようこそ! 親が毒でも彼氏がクソでも仲間がいれば大丈夫!」
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