かんじをひらいてます。

 鷲生は書きあげた作品を公募に出そうとしております。

 で、「どうも漢字が多過ぎやしないか?」と気になりまして。

 現在、せっせと「かな」にできるところは「かな」にしております。

 そう、「漢字を開いて」いるのです。


 そもそもどうして鷲生の書く文章に漢字が多いのか。


 鷲生は歴史ファンタジーを書くのに歴史学者様が書かれた本を読むことが多いので、その方々の文章に影響されがちだというのも大きいでしょう。


 鷲生は二回も文学部に通っていていろんな漢字熟語を知っている方だと思いますが、プロの学者様は当然それ以上に難しい漢字をご存知です。


 それを読んだ鷲生が「へえ、こんな漢字熟語があるんだ~」と習得して、そしてまた自分の文章に使い……というわけで、どんどん漢字表現が増えて行ってしまうのですw


 それから、鷲生がそのようなわけで漢字の多い文章に慣れているというのもあるうえ、漢字の多い文章の方が好きだという好みの問題もあります。


 作家では中島敦が好きなんですよ。

 ほら、『山月記』とか『李陵』とか。漢文調のああいう文章がシャープでカッコええと思うんです。


 鷲生はもともと小野不由美さんの『十二国記』シリーズの二次創作から創作活動を始めました。

 そこで、鷲生の書いたものに対して「文体が中島敦に似ている」というコメントをいただき、とても嬉しかったです。


 さらに。鷲生が漢字表記を好む理由は……。

 公募に出すにはその賞の応募要項に定められた制限枚数があります。


 鷲生はなんでも長く書く傾向があるので、この枚数以内におさめるために、なるたけ文字数を減らそうとします。

 すると、「かな」ではなく漢字を用いることで短くしようとすることになるのです。


 ところが。

 最近、他人さまの書いた小説を読み終えたのですが……。

 そこで、「鷲生の作品はちと漢字が多過ぎやしないか?」と気が付きまして。


 ひらがなばかりのぶんしょうはそれはそれでよみにくかったりしますけれど(平仮名ばかりの文章はそれはそれで読み難かったりしますけれど)、漢字が多すぎるのも分かり辛かったり読みにくかったり堅苦しかったりします。


 いくつかについては、柔らかい表現に変えてみました。

 たとえば「峻厳な風がある」は「厳めしい」に、「簒奪を企てる」は「(王位を)奪おうとする」に、「進捗状況」は「進み具合」に、といった感じにです。


 あと、文字数が変わらなければ、どんどん「かな」しました。

「苛立たし気」は「苛立たしげ」、「~過ぎる」は「~すぎる」、「(時間を)過ごす」は「すごす」、「~せざるを得ない」は「せざるをえない」に変えてます。


 鷲生にしみついた文章表記だったりしますが、少しでも改善できればいいかなあと思ってます。

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