第3話【自然描写】和風・中華風ファンタジーで使えそうな植物の画像

京都には京都府立植物園という、かなり大規模な植物園があります。

西洋風の花壇もありますが、京都ならではの日本らしい植物も多く、和風ファンタジーを書くのにとても参考になる植物園です。


そもそも開園自体が1924年(大正13年)と日本で最初の公立植物園であり、その前からあった上賀茂神社の摂社の半木なからぎ神社の鎮守の森をそのまま保存しているので開園以前からの植生を知ることができます。


それに加え、日本各地の山野に自生する植物を出来るだけ自然に近い状態で植栽している「日本の森・植物生態園」というエリアもあります。


日本古来の植物、藤や女郎花おみなえしといったものもありますし、日本と中国で共通する植物もあります。


8月第1週の日曜日は台風6号の影響か比較的曇りがちで暑さもひどくなかったので、午前中からお出かけしてきました!


今回は中華ファンタジーを書くために、中国文学の植物に関する本を2冊読んだので(この本については前回の記事で紹介しております)、それに出てくる植物を写真で撮ってきました。


カクヨムでは、画像は近況ノートに1枚貼れるだけなので、私のTwitter(「X」)の投稿先をリンクしておきます。


●シダレエンジュ


えんじゅは中国では格の高い木として知られています。

府立植物園では大芝生地の西にシダレエンジュがありました。

花が少し残っていました。マメ科の植物は花の形が共通している傾向が強いですが、このシダレエンジュもそうですね。

マメ科のカラスノエンドウやスイートピーと同じような形です。

葉は他のマメ科ほど楕円っぽくはないですが、もちろんギザギザなどない葉です。

写真はコチラ↓

https://twitter.com/washu72802210/status/1688796820011712512


●ザクロ

これも大芝生地の西、シダレエンジュの少し北の辺にありました。

樹木に果実が実ってました。こんな風に見えるんですね~。

『乙嫁語り』でアミルやジョルクが木からもいでますね。大陸から日本にかけて幅広い地域で身近な植物です。

和風・中華風ファンタジーで登場人物に摘ませてみてもいいかもしれません。

写真はコチラ↓

https://twitter.com/washu72802210/status/1688800524425134080


●ハス

府立植物園には蓮池があります。岸辺からちょっと突き出た四阿で一面のハスを見渡していると、中華世界の皇帝が庭園の池の蓮を眺めているような気になりますねw

8月現在は花の盛りが過ぎ、花托が見られました。

写真はコチラ↓

https://twitter.com/washu72802210/status/1688800588837126145


●シュウカイドウ

『中国愛の花ことば』という書籍によると、秋海棠は昔の中国で愛する人との別離を悲しんだ女性の悲しみの涙が凝って花になったという由来譚が2つ紹介されています。

府立植物園の水車の脇にありました。

写真はコチラ↓

https://twitter.com/washu72802210/status/1688815296868741121


●ヘントウの実

アーモンドのことです。漢字では「扁桃」と書くようです。

この植物園のアーモンドの木は「マールブランシュ」からの寄贈です。「マールブランシュ」というのは京都で有名な洋菓子屋さんで、首都圏のデパ地下なんかでご存じの方もいらっしゃるかも。本店はこの植物園のすぐ近くです。

杏仁が採れるあんずと近いですが、別の植物だそうです。

写真はコチラ↓

https://twitter.com/washu72802210/status/1688800727593013248


●ヒョウタンの類

『中国の愛の花ことば』では「葫蘆ころ」として、ヒョウタンなどについて解説されています。中国の民間伝説で伏羲と女媧が洪水をこれでしのいだとされているそうです(聖書のノアの洪水の方舟みたいにヒョウタンが使われたという感じのお話です)。

府立植物園でも四季彩の丘で色んな種類の実がぶらさがってました。

写真はコチラ↓

https://twitter.com/washu72802210/status/1688820955253178368


●ベニバナ

花の季節は終わりかけですが、源氏物語の末摘花の赤い鼻(赤い花)の箇所に登場するベニバナです。四季彩の丘にありました。

写真はコチラ↓

https://twitter.com/washu72802210/status/1688822696904458240


●ヒオウギ

檜扇に似ているのでつけられたのだとか(wiki)。

種を「射干玉ぬばたま」といいます。鷲生の実家に西洋系の園芸種が植わってたんですが、真っ黒でした。「ぬばたま」は和歌などでは「黒」にかかる枕詞ですね。

写真はコチラ↓

https://twitter.com/washu72802210/status/1688822745017278464


●オミナエシ

女郎花とも書き、平安文学なんかで有名ですね。秋の七草のひとつです。

昔はあちこちで見られたものだそうですが、今はわざわざ栽培されたものでないと目にする機会はないですね。

植物園では四季彩の丘にオミナエシが、それから、よく似ている「オオキンレイカ」が絶滅危惧種園に植わってました。

粒の様に小さく可愛い花が茎の先に咲き、黄色い霞が漂っている感じの風情がありますね。

写真はコチラ↓

https://twitter.com/washu72802210/status/1688823270676766720


●バイカモ

梅花藻と書き、水の流れの中の藻に小さな梅に似た可憐な花を咲かせます。水中の妖精とも言われるそうで、ファンタジー小説に登場させてみるといいかもしれません。とてもカワイイです!

写真はコチラ↓

https://twitter.com/washu72802210/status/1688823834970103809

7月に撮影したのは↓

https://twitter.com/washu72802210/status/1676199958184349697


愛らしくも涼し気な画像ですので、Twitter(X)のプロフィール画像などに使っています。


●ハマカンゾウ

『中国の愛の花ことば』では萱草カンゾウが「悩みや心配事を忘れさせてくれる花」として紹介されています。

「萱草のこのような忘憂の草、療愁の草としての信仰は、漢代から魏・晋。南北朝の時代にとくに盛んだった」とか(122頁)。

また、萱草を身に着けていれば男の子が産めるという信仰があったようです(126頁)

写真は「ハマカンゾウ」です。ノカンゾウは咲いていませんでした。ネットでの画像を見る限り、特に大きな違いは無いように思います。

写真はコチラ↓

https://twitter.com/washu72802210/status/1688824258078851072


●ダチュラ

チョウセンアサガオですね。毒草として有名です。

写真はコチラ↓

https://twitter.com/washu72802210/status/1688825626613129216



府立植物園の入場料は200円なのでこれからもせっせと足を運びたいです。


府立植物園「園内紹介」↓

https://www.pref.kyoto.jp/plant/11900007.html


また、創作の参考になりそうな写真を撮りますね!

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