第3話 仲間
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レベル112 職業 剣士(シーフ)
力 SS
体 SS
速 SS
知 SS
魔 S
スキルポイント960
スキル 軽魔法(トーチ ウォーター ホール クリーン)重量軽減 罠解除 鍵開け スラッシュ ダブルスラッシュ パリィ ため斬り グランドクロス 罠探知 索敵 ドロー マップ
ユニーク インベントリ 第二職業解放
称号 起死回生 ドラゴンキラー
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とりあえずこんなとこだろ。
あとはユニークを取れば剣士はスキルツリーは完成なんだけど取れないんだよな。まぁ使ってみてからだな。
「よし、ギルドに行こう」
俺の家から近いのは浅草ギルドだからそこへ向かう。
ダンジョンが出来るようになってから五十年くらい経つらしいが、ダンジョンが多くなってきてギルドの数もそれに伴い増えている。ダンジョン横にギルドが併設されている形だ。
コンビニを改装したような浅草ギルドに行き受付でドロップ品を買い取って貰う。
十万四千円になった。
「それで、これがメンバーの遺品です」
俺は昨日のことを話しして遺品としてリュックを預ける。
「ふぅ、なんとかなったな」
これで、いいだろ。さすがに何かやってやる義理はないしな。
昨日の今日でダンジョンに入るのは嫌だったのでこのまま買い物をして家に帰る。
「今日の昼はマッグにするか」
ハンバーガーショップで大量に買ってインベントリに入れておく、そしてマッグのイートスペースで何を買っておくか考えながら飯を食っていると、目の前にレイナ様が座る。
「え、え?!」
「昨日ぶりね」
「は、はい」
「昨日聞けなかったけど、深層でなにかあった?」
深層ではありまくりましたが、
「いや、これと言って逃げてただけなので」
「なら足が速いのね?と言うか痩せたのね」
「え?!なんで知ってるんですか?」
「そりゃ、冒険者証のドッグタグに情報が詰まってるもの、それを見せてもらった」
そんなことまで載ってるのか?
「昨日が初めてのダンジョン探索でしょ?そして深層からの脱出に加えて体型も変わっている。何かしら覚醒したのは分かるわ」
これ隠すの無理じゃね?でも言っていいかわかんないし、
「ご想像にお任せします」
「ならステータスが見たいな」
「それは勘弁してください」
「見せられないようなステータスなのね」
「人にステータスは見せないほうがいいと教習所で習いました」
レイナ様は微笑んでいるがこっちは必死だ。
「そう、ならこれだけは覚えといて、私は貴方の敵じゃないから」
そう言うとレイナ様は歩いて行ってしまった。
「どう言う意味だ?」
それにしても少し怖くなってきたぞ?何故レイナ様がこんな俺なんかに興味を持つのか、そっとしといてほしいんだが。
それからも買い物を続けてある程度インベントリに保存ができた。これで何かあっても一週間は過ごせるかな。服も調達してきた、流石に大きすぎるのでジャストサイズの服を何着か買って来た。
家に帰り着くとステータスのシーフのスキルツリーから隠蔽を二十ポイントで取る。これはいつか見せないといけなくなったときようだな。
“ピンポーン”
誰だろ?こんな時に?
「はーい」
鍵を開けると同時にドアが開く。
「おう!お前がヒロシ達を殺したやつか!」
「は?!なんのことですか?」
「お前一人だけ生き残ったらしいじゃねぇか!なんでヒロシ達だけ死んでお前が生き残ってるんだよ!」
こいつらあのパーティーの知り合いか?
「そ、そんなの俺だって死にかけたんだ!気がついたらもう俺以外死んでたんだぞ」
「あぁ!ポーターのくせに生意気なんだよ!お前が死ねば良かったんだ!」
なんでこんな奴らにそんなことを言われないといけないんだ!
「知るかよ!俺がまだFランクなのに中層にいくからだろ!」
「はぁ?んなこた聞いてねぇんだよ!ちょっと付き合え!こら!」
「知るかよ!いいよ!どこでもついてってやるよ!」
俺たちは一番近い浅草ギルドにやってきて、訓練場を借りる事になった。
「お前をギタギタにしねぇと収まんねぇんだよ!」
「俺だって死にかけたって言ってるだろうが!」
五人いるうちの一人が俺の相手らしい。
「行くぞオラぁ」
「こいやぁ!」
遅くて蝿でも止まりそうなスピードの剣速だな。
「うらぁ!」
木剣だがそれなりに痛いだろ!胴を薙ぎ払われた相手は白目を剥いて倒れ込む。
「次は誰だよ!」
「お、俺だこのやろう!」
五人とも倒した俺は虚しくなって、低級ポーションを買いに行くとそれを飲ませてやる。
「うっ!」
「気がついたようですね」
「あぁ、お前がこんなに強かったらあいつらは」
「無理です。中層から大穴に落ちて深層まで落ちたんだ。俺だけ途中に引っかかって助かったけど」
俺は運が良かっただけだ。
「そうか、深層か…ならしょうがないな」
「そうです。しょうがなかったんです」
「でもな、俺に取っては可愛い弟分だったんだ」
男が泣き出す。他の奴らも起きていたのか泣いている。
あんなに俺のことを馬鹿にしていたけど本当はいい奴らだったのかも知れないな。
「俺はもう行きます。すいませんでした」
「おう、こっちこそすまなかったな」
男は腹を押さえながら謝ってきた。
そりゃ人が死んでるんだ、感情で動いてしまうのも分かる気がする。でも俺が強くなってなかったらボコボコにされていただろうな。
またそれも運だよな。
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