閑 話 とある夫婦

「ねぇ、あたい、たくさん子供産みたいの」


「ふーん、そうなんだ、なんで?」


「たくさん子供産めば、あたいより賢い子供が増えるでしょ」


「そうだね。僕ら魔法使えるし」


「そう、それに、あいつらに負けたくないの」


「??」


「子供の数で負けたくないの」


「(エゴだな、子供は自分の欲求を満たす道具じゃないぞ)ふーん、でも大丈夫だと思うよ」


「なんでさ?」


「種族の中で最も精霊と契約できるのは?」


「エルフでしょ、馬鹿にしてる?」


「人間で精霊と契約できる人が少ない理由は?」


「それは、わからないわ」


「仮に人間が精霊と契約できない種族と仮定すると」


「??」


「精霊と契約できる人間にはエルフの血が混ざっている」


「それで?」


「彼女にはエルフの血が混ざっていると仮定できる」


「そうなの?」


「さらに加えると、四つの精霊と契約できる人間は非常に稀だ」


「それもそうね」


「エルフは子供を宿しにくいから、血が混ざっている人間もそうだと思う」


「そうなると、子供を産める数が少ないって事?」


「そういうこと、だから三人くらい子供がいれば、いいんじゃないかな」


「ふーん、そうね」


「それに、この屋敷に住み続けるならば、三人が限界だと思う」


「四人産まれたら?」


「違うところを借りるとか、しないといけないと思うよ、部屋数にも限界があるし」


「そうね、じゃあ王都にある空いている土地を押さえないといけないわね」


「(うーん、そっちの方向に戻るんだ)そうなんだ」


「だからね。今夜もたくさん愛してね♡ダーリン♡」

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