第2集……清晨的時候感 夜明け時に感じる

成夜不能寐  成夜、寐ぬる能はず


庭園鳥語多  庭園に鳥の語り多し


聽嚶猶沐浴  嚶を聴くに猶ほ沐浴するがごとし


引睡這清歌  睡りを引く這の清歌





【 現代中国語(普通話) 読み 】


chéngyè bù néng mèi


tíngyuán niǎoyǔ duō


tīng yīng yóu mùyù


yǐn shuì zhè qīnggē





【 解説 】

眠れずに迎えた朝、鳥の声に心が洗われたという詩です。

実は今回の詩、言いたいことの半分くらいしか書けていません。なら律詩に、せめて七言詩にすればいいじゃないかと思うでしょう。私もそう思います。が、下平五歌は使えそうな字が少ないんじゃ!(当社比) 五言ですら踏むのが大変だったのに、七言にして起句にまで押韻するのは難易度が高すぎたんです。ましてや律詩なぞ……。というわけで、これが今の私に出来る精一杯の作詩です。

ところで、この詩のある部分は、阮籍の《詠懐詩》と類似しているんですが、これは偶然です。和語を使ってないか検索している時に引っ掛かって、竹林の人と同じになってるじゃん、と驚きましたと無知をさらす。軽い魏オタとして図らずもオマージュする形となりましたが、どの部分かは敢えて言いません。気になった方もそうでない方も、「阮籍 詠懐詩」でググってみてください。そして、《詠懐詩》が醸す沈静な空気、その内側に秘められた思いを感じるきっかけにしていただければ、真似になった甲斐もあるというものです。

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